20話 到着
一夜を明かし、馬車での移動を再開した。天気も良好で、特にトラブルもなく順調。
あと数時間ほどで目的地に着こうとする中で、
俺は泣いていた。
「うぐっ……うぐぅ」
「お、おい。なんでずっと泣いてんだよ」
なんで? なんでだって!? それをお前が聞くのか!? 俺は涙やら鼻水やらでぐしゃぐしゃになっている顔面をあげてスピナーを睨む。
「うわっ」
「だっ、だってお前……結局昨日こっちのテントに帰って来なかったじゃん。向こうのテントから出て来たじゃん。それって………つまり、そういうことだろ」
そう、俺が起きて朝飯を作っている最中にこいつらは同じテントから出て来やがった。朝目が覚めた時点でスピナーがいないからおかしいとは思っていた。でも、そんなことある訳ないと思ってたよ。
だって、相手は男嫌いで有名な奴らだぜ? だから俺はトレーニングかなんかしてると思って飯を作って待っててやるかぁと思ってたのに、出て来たのは美少女のテントの中から。
俺の優しさを返せ!!
「だ、だから違うって言ってるだろ! そんなんじゃねーって!」
「あんな衝撃的な映像を見せられて信じられるか! こうなったら街の奴らにあいつらの裸を見た上にテントで一緒に寝てたって言ってやる!」
「おまっ、まじでやめろ! それはガチでやばいことになる!」
んなこと言っても俺は止めらないぜ! クク、帰った時が楽しみだ。
「そんなことしたら、分かってるよね?」
と、悪い顔をしていたら、アリスがニッコリとした笑顔を向けていた。ただ、その笑顔は友好的なものではなく、言いふらしたら殺すと、目が物語っていた。
「あ、はい。すいませんでした」
この手が使えないのなら、もう俺にできることはない。
「あ、着いたようだね」
馬車が停止した。
俺やスピナーが先に降りて、月の雫が後に続く。
「お〜。まじで遺跡って感じだなぁ」
奥に見える目的の場所は想像通りだった。正方形の滑らかな石が積み上げられて、所々に苔が生えている。
「じゃ、行くか」
俺は遺跡に向かって歩き出す。結局何しにきたのかは知らないけどな!
ーー
書き溜めていた分が終わりました! ここから更新頻度は落ちると思いますが、見てくれると嬉しいです!
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