第16話 解放されし旧デス畳
なぜ、デス畳にトイレへの
それを明らかとするには、“AVソムリエ”たち監視組に起きたできごとを語らねばなるまい。
「ばかやろう、“AVソムリエ”……」
デス畳の放ったホログラムAVに
なぜか
極限の
「で、電波が……!? しかも、この、肉汁あふれる和牛ステーキのごとき
とひとりうめいた直後、和室まで這いずっていき、狂気を宿したひとみで電波を吸い喰らったかと思うと、また同時にデス畳に喰われてしまった。
けだし、
広大な砂漠のただなかで、ひとり餓死寸前であったとき、目のまえに水や
そうした状況に等しい“電波喰らい”が、そのワナを
また、デス畳のおそるべき
ときには、
『ほら、いつまでむくれてるんだい……こっちおいで』
と、男性でさえ耳がはらむかと錯覚させられる、甘くとろけるような低音ヴォイスがひびき、
「ここに“イケボ狂い”がいたら、まちがいなく釣られていたでしょうね……」
と、体調不良により本合宿に参加できなかったメンバーを想起した“善人だが浅慮”を
一方で、勝手にからだが踊り出してしまうクラブミュージックを奏でる、心安らぐ
かといって、デス畳がみずからこちらへ
ガタッ、ガタッ
という、なにかがあばれるような音が、和室からひびいてきた。
さらに、なにやら会話をするような「タミッ!」という怒声ももれてくる。
“AVソムリエ”が、また“電波喰らい”が
とはいえ、開けないことにはわからない。
「ええい、虎穴に入らずんば虎児を得ず、だ!」
と、“中型免許”は
ガギンッ
そこには、旧デス畳を拘束していた
「タァァァミィィィ……」
ゆらめく
ダメージは残るものなのか、“剣豪”に刺された左目は、つぶれたままである。
「逃げろ、“善人だが浅慮”!」
“中型免許”がふりかえりながらさらなる絶叫をはなち、かつ少しでも時間をかせごうという意図であろう、あけたばかりの引き戸をスパァンと音を立てて閉めた!
その直後、弱者たる人間ごときに拘束されていた
「タミィ!」
そうして頭からロケットのごとく突っこみ、引き戸ごと入口を破壊し、その至近にいた“中型免許”は頭部に打撃をくらってふきとんだ。
旧デス畳は
「ちゅ、ちゅ、“中型免許”さぁぁぁぁぁん!!」
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