歌(2025/04/23)

なんでもないような

ただなんでもない夜に

なんでもない唄を

ただ息を吐くように 歌う


教科書の上には ただ淡々と言葉の海

まどろんで見えたのは 泳ぐ魚の群れ


チクタクと

時計の針が指すのは午前0時

ああ、もったいないな

ガラスの靴の持ち主もまだ

見つけてないのに


さあ夢の中で逢いましょう

いつかキスを交わすその日まで

天使達が歌うのをやめたとしても

さあ夢の中で踊りましょう

いつか抱きしめあうその日まで

ノアの方舟に僕ら選ばれなくても


なんでもないような

この夜を君に捧げたい

なんでもない唄を

ただ君だけのために歌う


透明のガラス玉に映る君の瞳

やっぱ、今度話そう

僕はまだ君に隠している

ことがほんの少し


ねえ夢の中で逢いましょう

いつかキスを交わすその日まで

魚達が空を泳ぎ始めたとしても

また夢の中で逢いましょう

いつか君の名前呼ぶために

この星を発つ宇宙船に僕ら取り残されても


ああ夢の中で出逢えたら

まだ君の名前を呼んでいいかい

天使達が歌うのをやめたとしても

また夢の中で出逢えたら

今度こそ君の手を…


君に出逢うその日まで

あと何千年かかるかは分からない

光を超えて逢いに行くから

ああ君に出逢うその時が来たら

ちゃんと目を見なきゃ

ちゃんと素直になるからさ

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