第二章 ようこそ!ブレイブ・アカデミーへ! 6


【転生召喚】

こことは違う世界から素質ある者を呼び出す儀式。ただし成功率はたったの3.5%そして一回の儀式で約500人の魔術師が死ぬイカれた儀式。

 

「十二英雄は八人の勇者を地球と言う星から召喚した」


「そうか、八人も」


(一体何人が犠牲になり、どのくらい時間が掛かったのだろうか……)


「八人の内二人が女、六人が男、そこから先は酷いものだった…………」


 そこから先、魔王が語った話は現実とは思えない内容だった。


「たった、一八の二人の少女が悲鳴を上げながら無理矢理孕ませられる。その光景は見るに耐えなかったよ……」


「そうか」


魔王は悲劇を語る様に喋っているが奴の本性を知っている俺からすれば演技というのがバレバレだ。


「その女達はそれぞれ十五人ずつ子を産んでこの世を去った。奴らの最後を終わらせたのはこの私だ。陰ながら監視させていた私の陰達シャドウに殺させた。本来人間にこういった事をするのは絶対にしないのだが、少女達を見て…………」


「見て?」


魔王は少し間を開け、勢い良くイスから立ち上がり今にもとろけそうな笑みで叫んだ


「激ってしまったんだ!!いやーあれは良い悲鳴と絶望だった!!!苦しみと微かな希望さえ見えない状況!人間がグチャグチャに壊れていく様は見ていてとても気分が良かった!!!」


魔族とは本来こういう生き物だ。


人間の悲鳴や絶望が大好きで人間を殺す事は奴らに取って快楽の一環でしかない。中には若い女や男を攫って拷問したり奴らのおもちゃにされる。人間なんかよりよっぽどクズだ。

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