第40話 卒業式と告白
私、エリム
今日は遂にフロンティア学園の卒業式当日だ。
色々とあったが、楽しい学園生活だった。
最初は別の世界から転生してこの世界に来たので上手く馴染めれるかどうかが心配だったが、皆のお陰で馴染めることができた。
ジェシカに出会い、イリスに出会い、シャロリアに出会い、ベルリスに出会い...
ジェシカと手紙の宛先を探したり
学園生活以外でもイリスと遊園地に行ったり、シャロリアとパーティーに参加したり、ベルリスと見回りに行ったりと。
様々な思い出を作った。
私1人では作れない。
皆がいたからこそ作ることができた最高の思い出の数々だ。
皆に感謝してもしきれない。
きっと卒業した後も絶対忘れないだろう。
「では...」
私は卒業証書を受け取る。
そして皆で合唱し、教室に集まった。
「エリム、卒業式終わったわね...」
ジェシカは泣きながら私に話しかける。
「そうだね...」
正直、私も泣きそうになっている。
「2人とも...」
シャロリアも私たちの方に来る。
「卒業しても皆さんのことは忘れませんよ」
「そうだよね!私もジェシカやシャロリアのことは忘れないよっ」
「私もよ!」
こうして卒業式が無事に終わり、私は帰宅した。
「ただいま」
「おかえりなさいませ。ご主人様」
イリスが出迎えてくれた。
「ただいま」
「卒業、おめでとうございます」
イリスが礼をした。
「ありがとう」
そして私はあの話を出す。
「夜の話、覚えてる?」
「勿論です」
そう。
私はイリスだけではなく、ジェシカ、シャロリア、ベルリスに卒業式の日の夜にフロンティア学園の前にある展望台で待ち合わせをしている。
そこで私は自分の将来を打ち明けるのだ。
「私、先に行ってますので」
「うん...」
イリスは先に家を出た。
私は準備をしてその後、家を出た。
「まだ夜まであるし...散歩していこっと」
今はまだ昼、夜までまだあるのでこの街を散歩してみることにする。
「色々あったな...」
街を歩いていると見慣れた店、見慣れた木、色々な出来事を思い出す。
「あれ?ミシェル...シェシカも」
ミシェルとシェシカが2人で歩いてるところを見つける。
「エリム...どうしたの?」
「私は...夜にすることがあるんだけどまだ昼だから散歩してたんだ。ミシェルとシェシカは?」
私は散歩していた理由を話してミシェルとシェシカは何をしていたのかを聞いてみる。
「私...私たち...ね?まだ皆には話してないんだけど結婚、することになったんだ。今、その為のウエディングドレスを見に行くところだったの...」
「そうよ」
まさかのミシェルとシェシカは結婚する話を聞く。
どうやらその為のウエディングを見に行く最中だったらしい。
「おめでとう!凄いね2人とも!」
おめでたい話なので私は祝う。
「ありがとう...でもエリムたちがいなかったら私たちはここまで来れなかったかもしれない...あの手紙の日、今でもずっと覚えてる!」
ミシェルとシェシカは手紙の関係から私たちの支えをきっかけに付き合い始めたのを思い出した。
今、思えばまさかの結婚するなんて思ってもいなかった。
「結婚式、呼ぶわよ」
「ありがとう!」
シェシカはミシェルとの結婚式に私を呼んでくれると教えてくれた。
今から楽しみだ。
「じゃあ私、そろそろ行くね?」
夜が近づいてきたので私は展望台にまで行こうとする。
「行ってらっしゃい...」
「行ってらっしゃい。エリム、貴方も頑張って。これから先、何かあったら私とミシェルにも話してくれて良いから。貴方は私たちを繋げた天使みたいな存在だもの」
「そんな天使なんて...」
天使と言われて私がシャロリアと天使のミカリルに会ったことを思い出した。
ミカリルは今元気にしているだろうか?なんて考えつつ。
「じゃあ、行ってくるねっ!」
2人に手を振り、私は展望台に向かう。
そして夜になる。
「いよいよ...」
展望台の階段を登る。
この上に4人は待っている。
そして私は展望台の上に上がった。
「来たよ」
展望台の上にはジェシカ、イリスシャロリア、ベルリスが待っていた。
「よく来たわね」
「ご主人様、お待ちしておりました」
「エリム、いよいよですね」
「エリム、やっとだな」
全員、私の方を向く。
「にしても4人集めるなんて随分大きなイベントみたいにするわね」
「エリムが決めたことです。それぐらい大事なのでしょう」
ジェシカとシャロリアが私を見ながら会話する。
「じゃあ、答えを出すよ。皆、後ろを向いて」
4人に私は後ろを向く様に頼む。
「分かったわ」
「はい。ご主人様」
「分かりました」
「分かったぞ」
4人とも後ろを向き私の出す答えを待つ。
「私が選ぶ...」
「私が選ぶ答えは...」
これに関しては何度も悩みに悩んだ。
だけれどその中からやっとの思いで私なりの選択を選んだ。
絶対にこれが良い。と。
「これが私の答えだよ」
私は4人の中の1人ね手を後ろから握った。
それは。
「エリム...エリム?」
「ジェシカ、私は貴方みたいに女優を目指すよ」
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