なぜか「ウホ」だけで感情豊かに過ごすゴリラが脳内再生余裕でした

ツッコミどころしかないのに、とても穏やかなゴリラのいる日常(ゴリラがメインなのでゴリラの過ごす日常?)が、凄く面白かったです!

どこにでもあるようなサラリーマンの日常と、あちこちに散らばるツッコミどころしかない情報。絶妙なバランスで、ほっこりしつつもじんわりするところもありの不思議なお話の虜になりました。


もう、山川桃子、108才の情報量が好きです。
それなのに、本人は穏やかで「あら〜」と話しかけてくれる近所のおばあちゃんといった感じなのも、あれ?つっこむところじゃないのかな?と不思議な感覚に陥ります。

読む前は人間の言葉を話すゴリラが現実に紛れているのかな?と思っていたのですが、まさかの「ウホ」だけで会話します。どうして、会話が成立してるんだろう……にも突っ込んではいけない気持ちになり、確かに脳内では感情豊かなゴリラが再生されるし、なぜか言いたいことが「ウホ」だけで読者にも伝わってくるのが本当に凄いです!

サラリーマンらしい部下や上司とのエピソードには、ゴリラの優しくて気遣える素敵な人柄(ゴリラ柄?)が滲み出ていて、ほっこりします。

当たり前の日常に、なぜか溶け込んでいるゴリラ。
穏やかで優しい人に囲まれるゴリラ。
ツッコミどころしかない個性豊かな人達と、都会の真ん中にゴリラ。

現代の疲れたサラリーマンの心を癒す、そんなお話です!

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