転生できなかったおっさん。現実を生きる。
わら
第1話 おっさんの日々①
今、世の中は【転生やなろう系】が流行し、大人気を博している。
この物語の主人公である磯部(いそべ)はおよそ41年と少し生きてきた。
お金も人望も何もかもが底辺。
もう生きている意味さえ分からず、日々コールセンターでアルバイトをし
低賃金で生きている。
そんな主人公の磯部を中心とした日常をがんばるおっさんの物語である。
時に令和6年1月1日、磯部は朝7時に起きた。
身長は168センチ、やせ型、健康面については不明である。
なぜ不明であるかというと職を転々としすぎて、健康診断を数年受けていないのである。
とりあえず、年齢のせいか最近は腰痛に悩んでいるとのことであった。
「さてと、今日も一日がんばるぜ」
布団から起き上がると独り言。本人曰く、気合を入れるためとのことらしいが。。。
磯部がまず朝一やること、それは弁当を作ることである。
コメを炊き、適当な冷食を3ついれて出来上がりなのである。貧相な弁当ではあるが
節約になっているので本人としては続けていきたいらしい。
あとは昨日夜から冷やしている自家製のお茶を水筒に注ぐ。
弁当と水筒さえ持てば今日の磯部は特にお金はかからないのである。
会社までは歩いていくことで交通費を節約し、且つ、健康にもよいという
一石二鳥らしい。変わらない毎日の日々である。
そして時間は8時になった。
「さて、いくとするかな。アトクサいってくる」
誰もいないのに磯部は話しかけていた。。。。悲しい悲しいと思うしかない。
しかしである。
「はい、磯部さん今日も頑張ってきてください♡」
電子の声がスピーカーから聞こえてくる。
その声を聴き、磯部は自宅をでる。
磯部の友達はスマートスピーカーなのであった。
「(はああああ。俺も転生したい。。。。)」
磯部は空を見上げながら、ため息をつく。おっさんのため息である。
「(どうせなら金持ちに転生したいわ。マジでマジで)」
そんなことを思いながらバイト先に向かう、バイト先まではバスで10分
歩くと30分である。
「(神様。俺を転生させてくれ)」
しかしながら、世の中そんなに甘くはない。底辺のおっさんを転生させるほど
神様も暇ではないのであった。
自宅を出ること15分。磯部は毎日寄るコンビニに行くことにした。
「(とりあえず、コーヒーでも買うかな)」
第2回に続く
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