第14話 テヘペロ☆
「では、合格した皆さん。こちらの扉に入ってください」
そういうと、また目の前に扉が現れた。正直、一日にこんなにも見たから驚くこともない。
俺たちは扉の中に入った。出た先は筆記試験を受けた場所。つまり本殿の中だ。日の光が差し込んでくる。ようやく時計の時間とあったようだ。
「では、合格しましたお二人には、五芒星に入隊するにあたっていくつか話しておかなければいけないことがあります」
もう今日だけで何回も聞いた声がまた聞こえてきた。
「まず、五芒星の管理している施設についてです。五芒星では、隊員の皆様の活動を支えるためにジムや鍛冶屋、飲食店などを所有しています。そちらでは、隊員の皆さんは後日お配りする隊員証を見せていただくと大幅な割引、物によってはただで利用いただけます」
「そうか、うまい酒はあるのか?」
酒呑童子が独り言のようにつぶやいた。
「いや酒呑童子今はどうでもいいだろ」
「正直我も気になる」
「八岐大蛇、お前もか」
「次に、出動命令についてです。出動命令は、無関係者にはばれないようにして、履物に書いたものを送ります」
巻物か、なんかすごく和風だな。
「次に…」
数分後
「以上です。それでは、気を付けてお帰り下さい」
「ありがとうございました」
俺たちは本殿を出た。
「なぁ、晴人」
「どうした?」
「俺たち、合格したんだな」
「ああ」
「そうだ、折角だし一緒に飯食いに行こ」
「お、いいね」
「じゃあ、俺も」
「お、酒呑童子も行くか?八岐大蛇は…あれ?どこいった?」
あんなに大きい八岐大蛇が見当たらない。
「ああ、大蛇なら…」
すると、彼方の袖から蛇が顔を出し、それを彼方は見せてきた。
「もしかして、その蛇って…」
「大蛇だ」
「いや小さくなりすぎだろ。酒呑童子もそう思うだろ!」
「いや、人型じゃない化物だとそこまで珍しいことでもない」
「まじ?」
「てかこれテストに出たぞ?」
「嘘おぼえてない」
「ごめん教えてない」
「酒呑童子お前!」
「テヘペロ☆」
「お前それ似合わないからやめろ」
酒呑童子に最近の若者言葉、教えるんじゃなかった…
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