第18話 理性が保ちそうにありません
居間に敷かれた布団を、何故か3組ともくっつけられて。
その布団の上で、僕ら三人は、半ば手を握り合って、鼻息荒く身体を密着させながら、組み合っていた。
ババ抜きで!
先に上がった西河が、僕の背後から手札を覗き込むように身体を密着させてくる。
先程から何か柔らかいモノが背に当たってきていて、集中できないしっ!
おいっ、西河!そこで身体を揺らすように擦り付けないでくれ!
固くなった僕のモノが、パジャマの薄布では隠せなくなってきてるじゃないですか。
少し控えてもらえませんか?
僕の対面には法川さん。
何故かジリジリと近付いてきていて、今では僕の膝の内側に太腿を滑り込ませるようにして、上半身をもたれるようにまでなってきている。
法川さん?何故にピンク色のパジャマの上着のボタンがいくつか外されていてズボンがずりさげられているのですか?パジャマとお揃いの模様のピンク色の下着がチラチラと見えてるじゃないですか!
しかも、あなたの膝頭に、僕の固くなったモノが当たってると思うのですが。
あなたは気にならないのですか?
はっきり言ってパジャマの薄布越しの温かい、シャンプーリンスとボディソープと女の子特有の甘い香りが混ざった良い匂いのする身体に挟まれて、理性が保ちそうにありません。
最後に残った法川さんの二枚の手札の右側を取ろうとしたら、強く握られて離してくれません。
仕方なく左の札を取ったら、当然にジョーカーで。
最下位になったら先に上がった二人の言う事を何でも聞かなければいけないルールになってしまったので僕も必死なんだけど、このままでは負けるのは必然で。
あれ?勝ってもかなりヤバい状況になる?
何処の王様ゲームかな?
法川さんが僕の手札の右側を取ろうとしたので取られないように強く握ったら、西河が僕の肩に顎を乗せてきて頬を寄せてきたので思わず手が緩んで放してしまったじゃないですかっ!
何をするんだ西河っ!
負けてしまったじゃないかよっ!
トランプもそうだけど、いつの間にか用意されているお菓子や飲み物。
エナジードリンクまで置いてあるし。
僕の家には余分な食料や飲料はなかったはずで。
それよりも、気になるのが、枕元に置いてある、小さな箱。
大きな字で『0.01』と書いてあるしっ!
………………………………………誰が用意したんだよっ!
しかも、それが目に入っている筈なのに平然としている二人はどういうつもりなんだろうか?
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます