④-4

「いいわ、いいよぉ〜。もっと抗いなさい。もう飽き飽きしていたのよ、頼み事ばかり、足元で跪く人間にも、この忌々しい治すことしかできない力にも!!もう助けないし守ってもあげない。叶のことなんてもうどうでもいい。もっと抗ってみて!私たちに!!!そして後悔するのよ。疫病神にも虐められながら、ワタクシを楽しませてね、残り短いあなたの命、ずっと傍観しててあげる。すがりついても、助けてあげない。ね、、、のどかちゃん?」


フワ-....


体の肉の重さが骨にきしむ。

空間が、通勤電車の中に戻る。


どこかの駅に到達してドアが開き電車から追い出されてホームに倒れ込むのどか。それがなかったかのように、人が目の前で倒れていても見向きもせず、または迷惑そうな目線を向けて乗り換えのために急ぐ人たち。


地面にジワリと何かが滲んだ。

鉄の匂いがして、自分の血が出ていると認識する。


途絶えない人の波のなかで、のどかを救出しようとする他人の声が聞こえる。


無様な自分。


でものどかは嬉しかった。


"死にたくない"と、言えたから。

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