名前はケロたん⁉強すぎる姫の新ボディーガードが決定

冒険者たちのぽかぽか酒場

第1話 強い姫を守るもっと強いはずの新ボディーガードは、おとなしすぎ?なのに、姫は喜ぶ。なるほど、強すぎでした?

   (いみエモ話)

 意味がわかると、エモイ話。

 あなたは、この話の意味がわかりますか?

    ☆

 姫が強すぎるのも、困りもの?

 「私、強い女ですので!私を守れる人、いるの?」

 姫、ダメです。

 それは、言っちゃダメ。

 言えば言うほど、彼女のボディーガードがいなくなってしまうから。

 「俺、ボディーガードって何かわからなくなってきた」

 「俺も」

 「俺も」

 ほら。

 今彼女のボディーガードをする者たちは、弱音をはくだけ。

 彼女は、文句なしに強いまま。

 「私が気に入ったボディーガードに、きてもらいたい」

 へえ。

 そんな日に、彼女の新しいボディーガードが決定。

 彼女自ら、命令を下す。

 「ケロたん!しっかりと、私を守るんですよ?」

 …ケロたん?

 実はそいつ、ボディーガード犬。

 「え、犬?」

 「うちの国って、犬が姫を守るの?」

 彼女のまわりは、驚き、あきれるばかり。

 「ケロたんって…プッ」

 「おい、笑うな」

 「すみません」

 が…。

 まわりの期待は、大外れ?

 その犬からは、勇敢さや強さが感じられないからだ。

 姫といっしょにいるとき、姫を守るべきその犬はおとなしいまま。

 なのに、彼女は喜ぶばかり。

 「いつも私を守ってくれてありがとう、ケロたん!あなたは、頭の良いボディーガードですね!」

 頭が良い?

 どこが?

 それでいて、強いっていうの?

 彼女を守らなければならないのに、彼女の近くにいるときは静かでおとなしすぎる。

 ほえるのは、彼女がそばにいないときくらいなのに?

 以前から彼女を護衛してきた者たちは、納得いかず、不思議で仕方がない。

 それでも、姫は大満足。

 「あなたは、本当に強くてお利口ね!」

「バウッ!」


   (この話の意味)

ケロたんこそ、本当に利口なボディーガードさ!

 「姫の近くにいるときは、ほえない」

 このしぐさが、成功の素。

 犬がほえれば、フツー、城に潜入しにきた怪しい者は逃げていく。

 が、ケロたんはほえない。

 怪しい者は、これで油断してしまう。

 そこへ彼女が駆けつけ、バッサリ!

 元々強い彼女が怪しい者をつかまえる、連係プレーな作戦になっていたらしい。

 それならこの新ボディ―ガードは、役に立つね。

 でも、地獄の番人「ケルベロスのケロたん」を、手なずける姫って…。

 ボディーガード、いらなくね?

 エモいなあ。

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