ゲームの世界...?

夏休みも残り10日の夕方。

僕はバイトも休みで今日も朝からTOTOをしている。


時刻は午後5時。

目も疲れてきたので、

軽めのトリートで今日はお終いにしよう。


―ぎゅるぎゅる―

「うわ、またか。。。。」


僕は、やれやれと思いつつ、椅子から腰を上げ一歩踏み出す。


すると、

どこからともなく

―ミッション開始。ただいま冒険者を移送します―

とセリフが若干異なるものの、聞きなれた声が聞こえた数瞬後、足元と天井にまばゆい光が差し、身体を包み込む。


「な、なんだ」と気付けば、僕は草原の中にいた。


冷静になる隙も与えられることなく、

おそらく頭上の方向から、

「到着だスクン」と聞きなれた声が聞こえる。


上を向こうとするが、身体がいうことをきかない。

右手、左足、顔、、、と身体のいずれかの部分を動かせようと試みるものの、どれもうまくいかない。


「これからたくさんのモンスターが現れるから、片っ端からやっつけるんだスクン。ステージは2つに分かれていて、ある程度モンスターを倒したらボスが出現するから頑張るんだスクン。フィールドはそれほど広くないから、まずは自由に歩き回って弱いモンスターから倒していくんだスクン。歩いているとアイテムを拾うことができたり、倒したモンスターからたまにレアなアイテムを回収することができるから、お楽しみに!今回は一人での参加なので、頑張るんだスクン!」


ここで、ようやく身体が動いた。

が、なんだこの状況は。


布切れのような服と右手には木の棒。

身体中から大量の汗。


1歩2歩と足を動かすと、

目の前に自分の身体と同じくらいの大きさのモンスター(?)が見えた。


僕は怖くなり、

気付かれないようにゆっくりと後退りする。


と、背中からとてつもない衝撃が。


気を失いかけたところ、

耳元に「やり直しますか?」と声が聞こえ、

目の前が真っ暗になり、真っ赤なFALLの文字が見えた。



僕は自宅のトイレに座っている状態で、目が覚めるように気が付いた。

足元を見ると、ヘッドホンが転がっている。


寝ぼけて、トイレまで来たのかと思い、

今日はここまでにして寝ることにした。

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