この作品のスゴイところ、つまり読む上での魅力は、とにかく泥臭いミリタリー感のある物語なのだと思う。本作は、所謂SFものなのだろうか。突如として現れた謎の怪物達に人類が総力を挙げて挑むというもの。主人公のルカは、謎の少女サーリヤの『従僕』として鎖を操る力で立ち向かっていく。だけど、決してこの物語は上手くいくものではない。ルカはヒーローじゃなく、ただ運命に足掻こうとしているだけの普通の男の子だし、ヒロインにして師匠のサーリヤも無敵じゃない。泥に塗れ、倒れながらも『軍隊』として挑み続ける。そんな物語が、本作の他にはない魅力を醸し出しているのだ。