第55話 「王様の訪問」
「これがセントフリージアか…王都より発展しているような気もするが」
これが、王様が十三峠を越え、セントフリージアを見た時の一言だった。
「王様!!気のせいです」
まずは、迎賓館へ直行と思っていると大きな湖のほとりに大きな十三重塔が目印に周囲を強固な城壁、その周りは湖から続く濠で囲まれている城塞都市となっている。ただ、十三重塔を中心に展開する和風建築と居城や迎賓館を中心に展開する西洋風の建物がごちゃ混ぜになったような街並みとなっている。
ここがセントフリージア…う…う…恥ずかしいんだけど、
「そういえば、この湖最近できたそうだな」
「はい。確か地殻変動で…」
とそこまで話したところで、同行していたドレファスが
「実は、あの湖についてですが、少し前に大爆発がございましてその時にできたものと聞いております」
「大爆発だと…」
「は…原因は…」
そこまでいてドレファスは私を見た。その視線に気づいた王様は、ちらりと見て、軽く咳払いをし、微妙な沈黙が起きた。ドレファス…余計なことを、それよりもこの沈黙を何とかしないと
「それよりも王様、今回金鉱山の視察の時に、その近くで沸いた温泉もございますので」
「そうか」
こうして王様の楽しい視察は終わったのだった。
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