第54話 「えっ...と」

「フリージア様!!大変です」


いつものように医務室へ向かおうとするわたしの前に突如現れて、膝をついているのは、ライデンだった。


「びっくりしたー!!どうしたのよ。いきなり出てきて」


「呼ばれて、飛び出て、じゃしゃじゃじゃーん」


「・・・」


頭痛がしてきた。


「部屋に戻っていいかしら?」


私の姿に驚いたのか、慌てて膝をついて、再び忠誠を示しているライデン


「フリージア様、すみません。少し取り乱しました。実は大変なことが起きまして」


「どうしたの?街が襲われたの?」


「いえ、違います」


「なんなのよ」


「実は、ここでは申し上げにくいので」


私はライデンを部屋に入れると


「実は、金と温泉が出まして」


「そうですか?って金が出たの?」


「その通りです。しかも、魔が悪い事に街に来ていた人間の商人に話が漏れて、大騒ぎになっています」


「確かにそれは厄介ね。では、私が今から行きます」


「フリージア様、それが隣国のジーナ国、既に連絡が」


ドンドンドンドン


ドンドンドンドン


すると私の部屋の扉を叩きつける音が部屋中に、響き渡った。


「フリージア、話があるここを開けなさい」


それは王様の声だった。


***


王様が私の前に来ている。


「フリージア、世がここに来た意味はわかっていると思う」


まずい。これは金が出た事がバレたに違いない。どうしよう。


「お前の領地で温泉が出たそうじゃないか。こんないい知らせを何故黙っている」


「えっ?」


私は呆然とした。それもそのはず、どう考えても、金が出たことの方が問題あるになるはず。


「何を驚いておる?」


「えっ?あっ?金が出た事はいわれないのですか?」


「おお!!それも聞いておる。しかし、フリージアの事だ。税金としてちゃんと納めてくれるよな」


「あっ、はい」


なんだちゃっかりととるという事ね


「金は、重要な資源じゃ、その金はこちらで買取をするので安心しろ。ただし、その分税金もしっかりと貰うけどな」


そういうことね


「わかりました」


「それよりも温泉じゃ。早く温泉施設を作るのじゃ、さもないと国外追放にするぞ」


「ええーーー!!!」


温泉施設を早く作らないとって、どういうことよ!!


「王さま、早速、戻って対応いたします」


私は困惑した表情のライデンを連れて中央都市フリージアへ戻った。


するとドレファスが騎士団の中から建築才能を持つ。ビルダーを連れてきてくれた。こうして突貫工事で温泉施設を作った。一方でラッキーブックが演劇場を作ったほうが良いということで、演劇場を作り、王様が来られた時のオペラ、ミュージカル、ニューエンタメを開催することになった。

もちろん、温泉には、混浴露天風呂や家族露天風呂、サウナも作ったのだった。


一方、金鉱山は、騎士団によって厳重に管理されたのだった。

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