松ぼっくりの精
Oさんの実家の近くのお寺には、古い松の大木がありました。幼い頃のOさんはそこで松ぼっくりを拾うのが大好きでした。
ある日のこと、Oさんは母親に「あのね、松ぼっくりがね、こんにちわって言ってたの」と話しました。母親は最初こそ微笑ましく思っていましたが、しばらくするとOさんが松ぼっくりと色々な話をしていることを不気味に思って、お寺の住職に相談しました。
住職は顔をしかめ、「申し訳ありませんが、すぐに引っ越したほうがよいかと思います」と言い、結局Oさんは離れたところに住む祖父母の家に預けられました。事情を聞いた祖父母は青い顔をしてすぐに迎えに来てくれたそうです。
Oさん自身はこの事を全く覚えておらず、「なんだったんでしょうね」と笑い話にしている。今でも地元に帰ることはあっても、念の為、お寺には近づいていないそうです。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます