道切り
道切りとは、村と山の境や、村同士の境となる道や辻で、良くないモノが村に入り込まないようにと注連縄を張ったり草履や草鞋を備えたりする習慣である。近畿地方や、関東でも千葉県北部あたりではいまでもこの習慣がしっかり残っている。
これは青森のある町のお話。見渡す限りの田畑が広がっている中に、唐突にこの道切りが現れることがあるのだという。道の両端に高さ40センチくらいの細い木の枝が立てられ、その間に注連縄が張られ、草鞋がいくつかぶら下がっているのだという。
地元の人はこの道切りを見かけると迂回する。周囲には田んぼと畑しかないから、ちょっと回り込めばいいだけ。
絶対に、跨いではいけない。回り込んで反対側に行っても問題はないが、張られた注連縄を無視して越えてしまうと、もう帰っては来れないという。
たまに、注連縄の向こう側、少し離れた先で手を振る人を見かけることがあるが、その時はもう家に帰って、その日は外出してはいけないそうだ。どうしても、という時は複数人で行動しなければならないらしい。
道切りは、その日のうちに、いつの間にか消えてしまっているらしい。
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