「性格のわるい」私のはなし。

@gagg

ぐおおおおお

「性格がわるい」とよく言われる。

朝は部屋のドアが開いているかいないかでイライラするし、話しかけられるのはもっと。車に乗っているとき目の前でゴミが舞っている。それを見て「目の前を舞うな!」と叫んでみたりもする。そんなこんなで恋人はいないし、できそうな気配もない。周りからは「しゃべらなければ」と何度も言われてきたがこれに関しては反論したい。出会いがないだけでそんなことはない。はずだ。

 友人に勧められ、某マッチングアプリで出会ってみる。もちろん安全なやつ。

最初はメッセージを交わす。音楽の趣味の合う人と仲良くなる。仮にこれをB君とする。B君はバンドマンらしく、写真を見た感じは可愛い系の細身の男の子だった。お互い住みが近く、話も弾んだのでリアルで会って見ることになった。ギターを教えてくれるらしい。

付き合ってはいけないといわれる3Bに属するB君を警戒しておこう。そう思った。

あ、ちなみに3Bとはバーテンダー、美容師、バンドマンのことだ。

 まず、B君は1時間の遅刻をする。寝坊だと。ふーんって感じでとりあえず待つ。この時点で自分は優しい。着いたと連絡が来たが、見当たらない。だが明らかにそれっぽい人はいた。ただ、全然違った。確かにギターは持っていたが違ったのだ。一旦帰ろうかなとか思ったが、いい経験になると思ったら行くしかなかった。B君は近くの公園にいるらしい。公園に着いて遊具の方を見ると、ギターを背負った一匹のドラえもんもん。そう。B君は可愛らしくも、細身でもない、ドラえもんだった。いや、可愛げのない、ドラえもんだった。これがマッチングアプリの闇だと確信した。めちゃくちゃ帰りたいし、しんどすぎる。話しかけてみたらやはりドラえもんはB君だった。その後は冷静になり、2人で普通に話した。ギターも教わってなんなら中学生の前で歌わされた。めちゃくちゃ意味の分からい状況でしんどすぎるが、今思えばめちゃくちゃ面白い。

 そんなこんなでめちゃくちゃいい体験をした。初めてアプリの人と会ってみたらドラえもんが来た。こんな体験簡単にできないし、めちゃくちゃレアなはず。

恋愛はもういい。向いてないみたいなので。だがしかし、一つだけわかったことがある。それは自分は喋っても別に大丈夫だということだ。普通に異性と喋れてたし。確かに相手はドラえもんだったが、一応は異性である。

きっと、ただ、恋愛が向いていないだけで私はしようとすれば恋愛だってできる。

私は今日も朝から猫の糞を踏んでキレ散らかしている。意味が分からないとは思うが、これが私のユーモアなのだ。

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