懺悔室

私はなぜ懺悔する必要があるのか、なぜ神はお隠れになったのか！

と大仰に書きたくなりますが、最後まで読めばその印象はひっくり返ります。

誰しもが経験する苦悩に満ちたお話です。

笑います。

いや、笑いましょう！

そして、一緒に祈りましょう！
二度と神がお隠れにならないように！

　人間は誰しもが罪深い。

　罪を犯し、罰を受け、それによって傷を受け、自身の所業を悔やむ。
　そして、寛大なる神の御心によって赦された途端、再び同じ罪を犯す。

　喉元過ぎれば熱さを忘れてしまう、これは人間の宿命なのだろう。


　しかし、その事実は決して、その人の「悔しさ」が小さいことを証明するわけではない。
　むしろ、後になって仮に同じ罪を犯すとしても――懺悔の瞬間だけは、血涙が流れる程に苦しんでいないと、誰が証明できるのか。

　私達は並々ならぬ知能を手に入れた。それは文明を始めとした恵みを与えた半面、
「人間がいるから、宇宙が今の姿を保っているのだ」と多少傲慢とも呼べるような、人…続きを読む