第20話 弁護士の先生とのやりとり 後編

「今回の期限の翌日、労働局にあっせん申請書を提出しました。

 第三者で公平中立な場である「あっせん」を行いたいと思いますのでよろしくお願いします。」

「えっ。もう・・・。

 既に労働局にあっせんの申請書を出されたのですか?」


「はい。提出しました」

「なぜ・・・」

声のトーンが低い。

交渉失敗だからか?


「お送りした『解決金の支払い』の紙に書いてある通りです。

 何か問題ありましたか?」

「たしかに、書かれていますね。

 あっせんの申請行為は、労働者の権利なので問題はないと思います」


「そうですよね。

 私は、十分に待ちました。

 しかし、会社からは、何の音沙汰もありませんでした。

 期限を守らずに出したのであれば、私に問題があると判断できると思います。

 しかし、今回、会社は期限後まで問題を放置しました。

 その後、連絡をしてきた会社側に問題があるかと思います

 何か問題ありますか?」

「いえ、労働者の権利なので・・・。

 このお電話での解決はできないですね。

 それでは、失礼します」


よし、勝った。

あとは、あっせんで勝負だ。


期限を超えてから、会社から連絡があった。

しかも、一方的な言い分のみ。


弁護士の先生も、文句が言えない状況。

これで解決できるはず。


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