胃袋支えてやんよ

俺の父さんは俺が小学五年生の時に「探さないでください」と置手紙とお金を置いて突然姿を消した。
母親が働いてくれているが生活はカツカツ。ある時、同じクラスの連が「お前、なんで白米弁当なの」と言われ、助けてもらうようになる。母親は酷く不器用で、料理もうまくない。でも働いているのだから自分が頑張らないと自覚した俺は連に料理を教わるようになる。それからクラスで調理室を借り、連の指導の下みんなで料理を作ることになった。家庭科の先生もたまに見に来る。クラスメイトの至れり尽くせりのおかげでバイトも始めるようになる。人間関係も広がっていき、ある時連の妹の葵と連絡が取れなくなる。クラスメイトが探した末に見つけ、いじめられていることが分かった。学校へ行けなくなったが、家庭教師を頼まれる。それからほどなくして父親…続きを読む