買い取り
「親方ー!いますかー?」
鍛冶屋は商品をすぐ近くの武器屋に並べているからと
いつも店番も無しで奥で鍛冶仕事をしている。
だから用事がある時は店先から大声で声をかけると
出てきてくれる。
「おう、クリスか!
どうしたんだ?武器でも作ってほしいのか?」
少し待っていると奥から鍛冶屋の親方のゴルドさんが出てきた
「ゴルドさんこんにちわ!
武器はもうちょっと先になりそうです…
今日はこれを買い取ってもらえないかと思ってきたんです。」
そう言いながら万年筆を差し出す。
「万年筆か?
その辺で売ってる安もんなんか買い取れねーぞ?」
と言いながらもしっかり確かめてくれるようだ。
見た目は怖いのに面倒見のいい優しい人なんだよな。
「これ、魔鉄入ってねーか?
万年筆に魔鉄が入ってるなんて聞いたこともねーぞ。」
「買い取りは出来そうですか?」
「んー魔鉄が入ってるって言っても大した量じゃねーからな。
50テルでいいなら買い取るぞ。」
50テル!?
日雇いで鉱山の仕事して稼げるのが銅貨三枚の30テルだ。
かなり高い!
「いいんですか⁉」
「ああ、魔鉄は武器にすりゃ飛ぶように売れていくからな。
まあ量が少ないから金額も少なくなっちまうが。」
「50テルでお願いします!」
安物の万年筆が50テルに化けた。
このスキル実はハズレじゃないのか⁉
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます