幼馴染で彼女の真昼

二髪ハル

「――っ!! はい、好きです」

 なにもすることなく床に寝っ転がって天井を見つめていた。

「……少し眠い」

 今日は仕事じゃなく休日。それと昼寝ご飯も食べて眠くなってしまう。

「……それにしても重い」

 お腹を鍛えているわけじゃないけどお腹のてっぺんと左側に重さと人肌を感じる。

そっちの方を見てみると幼馴染で彼女の真昼まひるが仕事が休みだと実感しながらアイスが溶けているみたいにだらけながらスマホを触っていた。

「ちょっと真昼ちゃんや」

「なに淳平くんや?」

「お腹が限界でごわす」

「えー? 淳平まくらは営業終了の時間でごわすか?」

 真昼がこっちの方を見ながら俺の二の腕を人差し指でつっついてきた。

「終了でごわす……」

「……終了を却下じゃ!」

 真昼が急に立ち上がり、俺の足を動かせないように閉じながら上を乗っかってきた。

「ぬへへ……淳平」

 少し不適切な笑みを浮かべなから顔を俺の胸のところに当てながら右手を肩の方に伸ばして、トントンと叩いてきた。

「淳平……。少し身体浮かせて」

「へいへいほー」

 拘束されている俺の意見はなく。真昼の言われるまま右側を少し浮かせ、真昼が人差し指と中指を肩に押し当てながらゆっくりと背中の方に摩ってきて。少しくすぐった。

 そのあとに左手も腕と脇腹をなぞるように触りながら腰を掴んできた。

「……淳平まくら、あったか」

 真昼の息があったかいが物凄く熱く感じる。

「……んんっ」

 グッと真昼に抱きしめられ。胸元と背中に真昼らしさの体温と真昼用のシャンプーとかボディソープじゃなく真昼としての好きな香りが漂ってくる。

「こんだけ甘えてくるけど、仕事で辛いとかあったか?」

「平気……。さっきスマホでスキンシップは良いって書いてあったから抱きついたら。いつもと同じく淳平の匂いだなって。……それでやっぱり好きだなって感じる」

「……ほっ!」

 彼女から好きだと言われたら好きになってしまうじゃないですか。

「……俺も好きだよ」

「――っ!! はい、好きです」

 真昼が強めに顔を強く押し当てていた。


 好きだな……。


 真昼があったかくてどんどんと眠気が襲ってきた。

 そのまま真昼と一緒に昼寝しちゃったのは数時間、経ってのことだった。

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