第10話 「私にこの地を去れと言うのですか!? 最後まで戦ってくれた臣民達を残して!」
出典:「スーパーシュヴァルツシルト」
トリスティア共和国主席・ティアラ=ブラウンが、自国の主星が敵国の侵攻により陥落しようとする際、長年の盟友たる主人公に脱出と亡命を勧められて、思わず吐いた言葉より。
記憶に残る言葉には、その場で心に刻まれるものだけでなく、後から振り返って「ああ、あれは…」という感じで思い返して印象に残るものもあるかと思いますが、これは後者の一つです。
最初は彼女の気性の激しさを感じたくらいでしたが、よくよく考えるまでも無く、自国民を「臣民」呼びする国家元首というのは、相当危険な香りが。
最初は「市民」を「臣民」と言い間違えたのか、などと苦しい弁護の余地も考えてみたのですが、物語が進み「自国の主権を一存で譲るくらいの権力を持つ」「家臣団がいる」「艦隊司令官として優秀」など、どう考えても堅気の文民政治家とは思えぬ情報が次々と入ってくると、「ああ、あの時は驚愕して思わず本音が零れただけか」と妙な納得をしたものです…
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