住処を奪われた♀ゴブリンを拾った聖職エルフ旦那との絆と、苦しみの先に見つけた愛

霜月二十三

Introduction

 その♀ゴブリンは淫乱Mであった。

 彼女の中の淫魔の血がそうさせたのか。

 ことあるごとに痛めつけられて、それを快楽と認識するようになってしまったのか。


 とにかく今も、激しく痛めつけられて強姦されているエルフの女を、恍惚と眺めながら、自慰行為に喘いでいる。



 その聖職エルフ旦那は長らく退屈であった。

 家柄に恵まれ、婚約者と結婚して、仕事も順調。

 だからこそか、退屈で退屈で仕方なかった。


 彼にとって退屈の象徴ともいえる妻を、激しく痛めつけ強姦している彼は、この上なく嬉しそうで楽しそうな顔をしている。



 これから始まるのは、そんな淫魔ゴブリンとエルフの旦那の、ここに至るまでの前日譚と、エルフの妻が死んでからの後日談である。

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