きらきら

 第一の殺人の被害者は、かじりかけの林檎を右手に持っていた。

 第二の殺人の被害者は、長い長い金髪の房を首に巻きつけていた。

 第三の殺人の被害者は、糸車の針を左手に握っていた。

 第四の殺人の被害者は、小さなガラスの靴を右足に履きかけていた。

 探偵はプリンセスたちの物語を知らなかったし、それどころか林檎や金髪や糸車やガラスのこともよくわからなかった。探偵がガラスの靴を手に取ると、暗い部屋の窓から入るわずかな月の光がきらきらと反射して、壁や天井や血だまりや探偵の顔に散った。探偵はそれをとてもきれいだと思った。

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