第24話 ありがたいことです
2階クリニックの火災から2カ月がたちました。
放水されたので一部商品も濡れ、漏電で電源もダウンし大変なことになりました。
詳しくは長文ですが、拙作の「見えない免許」にあります。
これ、ほぼ自分の為に書いている感じですね。
2か月…
がんばっています。
1月の売上も利益もひどいものでした…
でも2月の売上は昨対で2割ほど落としましたが、粗利はかなり上回りました。
これってすごいことなのですが、きっと誰もほめてくれないでしょうね。
仕入れを絞ったのと…
以前に書かせて頂きましたように、
限度いっぱいの加算を昔からとっておらず
このような緊急事態用に控えていたからです。
とある加算をとれる値まで数値が上がったので
この2月から算定いたしました。
難しいことは書きません。
これから徐々にマイナスを消していき、2階のクリニックの復活まで我慢の時です。
さて…
まだよく訊かれます。
「2階の○○さんどうしたの…」
「電話がつながらないんだ…」
「実は…」
とお話します。
ですがこんなことも…
「ねえ、なんで2階やっていないの! 」
「薬なくてどうしろっていうの! 」
かなりお怒りの患者さんが来ました。
2階のクリニックさんが用意したチラシをお見せします。
「緊急の場合はここにお電話して、もしくはこんな感じで他のクリニックの連絡先が書いてありますから…そちらで受診して頂けたら…という状況なんですよ…」
「なんでよ! いつもここだったのに! 急に休むなんて! 薬だしてよ! 」
「他で受診してもらうしかないんです。うちも処方箋がないと薬出せないし、変なことしたら保健所が飛んできますから…」
「まったく! どうするのよ! どこが近いのよ! 」
お気持ちはわかります。
「この△△クリニックが一番近いですが…こちらの□□医院もありますね」
渋々出口に歩かれる患者さん。
でも振り返って
「休むなら前の診察の日に言うべきよ! 」
非常にお怒りなのです。
チラシの文面もよく読まれていないようですね。
僕は走って近寄り
「前はいつ受診されたのですか…」
「12月の半ばよ! 」
きっとそうでしょうね。
「実は…1月の…年初に火事になりまして…」
一気にテンションが下がる患者さん。
「そうなの…」
「すいません…当時はうちも水浸しで…電気もつかなくて…」
「そうだったの…」
「今もなんとか営業している状況です、すいませんです」
2時間後…
その方が処方箋を持って薬をもらいにきました。
その方以外でも、他で診察を受けて処方箋だけ持って来られる人がいます。
ありがたいことです。
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