第2話

あれ?ここ、どこだ?広がるのは中世の様な街並みではなく、世界が二つに割れているような光景だ。一方は地獄の様な、禍々しい雰囲気を放っているが、もう一方は天国の様な神々しい雰囲気を放っている。そして僕はその間にある純黒の世界に気づけば居た。これは、まるでどちらに行くかを試されているようだ。ぼくは空に向かって叫んだ。「僕は僕の道を行く!」

そうすると世界が混ざり始め、やがて一つの世界へとなった。そうして安定すると同時に14の影が僕の背後から差してくる。振り返ってみるとそこには天使と悪魔がいた。そして全員が笑うと同時に世界が崩れ始め気が付くと町にいた。さっきのは気のせいか?と考えると

『気のせいじゃねぇぜ?/ありませんよ?」

となぜか返答が返ってきた。

突然の返信に心臓が跳ね上がった。

「どこに……どこにいるんだ?」

僕が小声で問いかけると、今度は右の耳元と左の耳元から、同時にため息が聞こえてきた。

『いちいち騒ぐなよ。俺たちは今、お前の「影」の中にいんのさ』

野性味のある、低く笑うような声。

『左様です。主様(あるじさま)が「自分の道を行く」と宣言し、私たちをまとめ上げた。だからこそ、私共もこうして一つに重なったのです』

鈴を転がすような、清廉で落ち着いた声。

恐る恐る自分の足元に目を落とすと、そこにはあり得ない光景があった。

昼下がりの太陽は一つなのに、僕の足元から伸びる黒い影は、まるで時計の文字盤のように14方向へと細長く枝分かれしていた。それらは生き物のようにうごめき、あるものは鋭い角を持ち、あるものは優雅な翼の形を模している。

「14人……本当に、さっきの天使と悪魔たちが、僕についてきたっていうのか?」

『ふふ、まずは自己紹介から始めましょうか。ですが、あまり一度に喋りかけては主様が混乱してしまいますね。……おい、そこの不届き者の悪魔、少し黙ってなさい』

『あぁん? 喧嘩売ってんのか、そよ風野郎』

脳内で火花が散るような感覚。どうやら僕の新しい日常は、世界の境界線にいた時よりもずっと騒がしい毎日になりそうだ。

僕はこめかみを押さえながら、大きく息を吐いた。

「……僕の道を行くとは言ったけど、こんなに賑やかな道になるとは思わなかったよ」

街の鐘が鳴り響く。

14の影を引き連れて、僕は最初の一歩を踏み出した。

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