どういう作品か端的にと言うと、人の言葉をしゃべる動く木と人間がバトルをするという話です。
生物学、経済学、哲学や宗教に至るまで、幅広い分野の話が出てきて、作者はとても博識な方なんだろうなと思いました。
理系だけでなく文系の知識まで豊富なのがすごいです。
テンポの良さや勢いはないけど、戦闘は理屈っぽくて、一つ一つのシーンに説得力があります。
私はこういう頭を使って戦う作品が好きです。
ここまで学術的で理屈っぽいバトルが描ける作家は他になかなかいないんじゃないかと思います。
作品のタイトルが「キとカラとテ」というものですが、そこに複数の意味が込められているからこそカタカナになっていることが、この作品を読むとよくわかると思います。
一風変わったバトルが見たい、そういう方にこの作品を強くおすすめします。
↑ 意味がわからないだろう。
しかし、こうとしか表現できないのだ。
なるほど! わけがわからん!! それはもちろん私の学がないからだろうが……。
しかしこの狂気の物語を多くの方に広めたいのだ!
物語の骨組みは、これ以上ないくらいシンプルで単純だ。
ある大学生がいた。
通学時、学園のヒロインが、木の怪異に唐突に捕まっていた。
主人公は、ヒロインを救うべく、きの怪異に勝負を挑むことになる。
これだけ! ほんと! これだけだった!!
だがそこに、経済学やら植物学やら、ある種の宗教哲学のようなものを折り込むので、
本来コロコロコミックスに乗ってそうな漫画から、
ナショナルジオグラフィックの迷宮を通り、
ドグラマグラの出口を今出てきたところだ!!
こんな物語読んだことあるか!?
こんな物語を書く作家先生に出会ったことあるか!? 興味が尽きない!!
是非読んでいただきたい!