第13話

「さ〜てとっ!」

サークル活動、入浴、夕飯。

大学で寮生活を送っている楓が自分の時間に入ろうとした時、彼女の携帯には1件の着信が。

遥だ。


「もしもし〜」

「楓…」

「なによ、あんた明らかに元気ないわね〜?」


電話口から聞こえてくる遥の声はいつもよりワントーンほど低く聞こえた。


「陵介先輩いるじゃん」

「うん」

「私さ……」

「うん」

「…………」

「もぉなによー」


「楓に告白させられた流れで私、今陵介先輩と付き合ってるんだよね…」



…………



「なに、それだけ?」

「驚かないの?」

「2人とも聞いてもちゃんと答えてくれないし、あんだけコソコソやってたら薄々は気づいてたわよ」



楓は遥と幼なじみ。彼女は親の都合で中学•高校を関西で過ごし、大学進学をきっかけに地元である香川県へ戻ってきた。

私と先輩が付き合っていることは楓には気づかれていないと思ってた。


小学校卒業までは彼女はすごく何に対しても鈍感で、私がどれだけ丁寧に説明しても楓が完璧に理解してくれることはなかったのに…




楓も離れてる間に昔と変わったんだなぁ〜




なんて遥が思っていると


「それで、どうなのよ」

「どうってなにが……」

「遥自身は先輩のことが好きなのかってことよ」

「それは…………」

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