⑧ 最後の手相
行って来ました。最後の手相です。
この先見てもらうことはもうないと確信して行って来ました。何故確信しているかというと、なんとなくこれ以上知りたい事がないからだと思います。
知りたいのは仕事のこと。
私はまともに仕事をした事がなくて、もちろん結婚前に普通に就職したことはあるんだけど、1年2ヶ月くらい。鳴海製陶というボーンチャイナの製陶所で絵付けの仕事をしていました。
その後、結婚してからは内職やパートには行ったものの、自分で仕事と思える充実感は無かったと思っています。
後は小説を書いたり、絵を描いたり、アクセサリーを作ったり、個展をしたり、季節の展示販売などに参加して何かをしていますが、飛ぶ様には売れないから、まともにお金を稼いだことは無くて、魔法使いにおんぶに抱っこして生きています。
なので、このまま私は何にもならないままで終わってしまうのか、それが最大の謎なのです。
結論から言ってしまうと、私には妻の星があるのだそうです。ナンバー2として、前に出ず。しっかり財産管理して妻に徹する。分かり難い話ですが今のままで良いらしい。
彼女が言うには、彼女は占い師さん。髪は金髪。優しい色のストールを羽織って物腰柔らかな70過ぎのおばあさん。私は自分のことは何も話さなかったので彼女の口から語られる私の過去はとても興味深いものでした。
私は国家試験免許を持っていて、学校の先生とか看護婦さんの相があるようで、そんなのをバリバリやる。頭の良い、繊細な、ちょっとリーダの資質もある友達の多い人だそうです。
あくまでそんな人。一つも当てはまってないのが残念です。
先生なんて柄じゃないし、国家資格?それも持ってないし、友達も多いとはとても言えない。消極的な人生なんで…
若い頃は頑張っている人だったらしい。
頑張った自覚がない私は見知らぬ私の頑張る姿を思い描いて、不思議な気持ちになりました。
現実の私は、私は足が悪くて自分に限界をかけていたし、無理しないように常にセーブして生きる習慣だったし、痛みを抱えて暮らすのは慣れているとは言えかなり辛いものでした。
それが無かったらもっと積極的に生きていたのかも知れないな〜と漠然となんだか懐かしく感じました。
ただ、その、足の悪いところが、今までに三度も手術した事が手相に無いのが、占いのおばあさんのアンテナに引っからなかったのが、そこが全く不思議でした。
もう少し、現実と占いが当たっていると良かったな〜
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