第48話 そのゼリーは、固まるのか?


 ここのところ更新しているのがこればっかりなのは、日常の思いつきをメモしている感覚なんだと思うのです。


 さて、杏仁豆腐が一番食べたいけれど、牛乳寒天でもいいなと思ったのはつい最近。台所を見回すとゼラチンとココナッツの缶詰があったので、これでいいかと。

ココナッツミルクがあるのは、タイカレーをよく作っていたから。この頃は作らなくなったので、その名残りです。


 でも、今までゼラチン使って何かを作ったことはなかったんです。なぜ家にゼラチンがあったのか? 多分、何かをみて衝動買いして忘れてたんだろうなぁと遠い目になりました。


 箱の裏にレシピがあったので、それを参考にして作ったのですが固まるまでヒヤヒヤしてしまいました。

なぜかというと、問題が発生したからです。


 レシピの文章には、「①のふやけたゼラチンと固めたい液(ジュースなど)500ミリリットルを約60度に温めた後、混ぜ合わせてよく溶かします」

と書いてあったわけです。


 で、実際にどのような作業をしたのかというと、鍋にふやかしたゼラチンとココナッツミルクと砂糖を入れて火にかけました。

読み違えたんですよ。文意は、60℃に温めた液にふやかしたゼラチンを入れて溶かせと指示しているわけですが、入れて60℃に温めるんだと思ったのです。

温度計があったので70℃前後まであっためて器に入れたわけです。


 読み違えたのに気がついたのは、温めた後。その時になって、ゼラチンてばコラーゲン由来だからタンパク質じゃん、タンパク質って熱変性するじゃんと、ようやく思い至ったわけでして。そりゃ、60℃って指定がはいるわけです。


どうせならば、

「固めたい液を約60℃に温めた後、ふやかしたゼラチンを混ぜ合わせてよく溶かす」

って書いて! と思ったけれど後の祭り……

読み違えた私が悪いんですけどね、八つ当たりです。


 慌てて調べました。ゼラチンの変性温度をスマホさんで。そうしましたら

「約70℃以上でタンパク質変性を起こすので、凝固力が弱まります」

と出てくるではありませんか。


 温めてますよ、70℃に。おいおい、てな気分です。

もしゼリーにならなかったら、寒天を買ってきてもう一度固め直そう。ゆるゆるならば、そのまま食べようと諦めて冷蔵庫に入れました。


ただ、豆知識がつきました。

体温と水分含有量で動物は自分の体の丈夫さと柔軟性を調節しているっていう話です。

「コラーゲンの本当の力」(https://sasazuka.co.jp/blogs/column/column-4)ていうページで、面白かったです。




3時間後、プルプルと震えゼリーになったと主張してくれたココナッツミルクゼリーに、ちょっと感動した私がいました。


良かった。80℃にしなくて、本当に良かった。

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