第26話 『君のクイズ』を読みました
それは、ほんの気まぐれで。
webの記事で小川哲氏のインタビュー記事を読んだ。小説には自分が持っていない新たな視点が提示されている、というような内容だったと思う。さらっと目を通しただけで感覚的にしか残っていない。
それでも、興味が湧いて買ったのが、『君のクイズ』。
面白かった。確かに其処には知らない思考があった。全く知らない生き方、物の見方があった。
人は自分とは異なる思考に出会った時にアップデートするんだというのを、主人公の姿に感じた。そう、アップデートであって混合するわけではない。
小説を読むって、今まで何も意識していなかったけど、言われて意識して知るものもあるんだなと。
随分と前に
「人を知る為に小説を読みなさい」
と言われた事を思い出す。小説は内面を曝け出すから、こう、主人公を理解できるという事を言っていたのだろうか。そうだとしたら、実際の対人関係だって自分と相手の違いがあると想像するようになるのだろうか。
言われた当時は、何を言われているのかあまり実感がなかった。だって、小説はすでに幾つも読んでいたけれども、それで他人が理解できるようになったとは思わなかったのだ。
「人は誰でも一冊だけなら、すごく良い小説が書けるはず」
と知り合いが言ってた。自分の人生をきちんと書ければ、それだけは良いものになるだろうって。文章で自分の思考を読者に追体験してもらうことで、読者の視野が広がる感覚を得られれば確かに良い小説といえると言いたかったのだろうか。
今更、本当に今更。小説を読むって事を考えさせられるとは思わなかった。
『君のクイズ』、面白かったです。
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