第6話 本人からみた支援の在り方

 今回は、本人からみた支援の在り方のお話をしたいと思います。


 時間にルーズだったり、姿勢の維持ができていなかったり、失敗してもまったく懲りていなかったり、親御さんや支援者からみるとハラハラドキドキ、本当に大丈夫かな? と思われるようなことが起こっています。


 ただ、本人から見ると、大事な時「だけ」は遅れないし、姿勢を気にすると話聞けないんだよ、反省してたら人生やってらんないよ、と思っているのかもしれません。


 しかし、この時の我々の支援目標はできない事やできていない事に注目してしまい、「コツコツやる」ことや「前もってやる」こと、未来志向で根拠のないものになりがちです。本人にとって苦手なことを「克服」することを最優先課題にすると、最悪、先述の二次障害につながりかねません。


 本人への支援では、「今ここで」なされる支援は、どのライフステージのどのような課題に沿うものなのかを意識することが重要で、学年、学校で自己完結してはならないということです。


 以下、支援の中でご本人から言われた言葉です。


「オレ、空気読むの苦手なんすよ……、でもそんなのたいしたことじゃない、って思うんすよ」


 彼は、自閉症の診断があり、性格は超マイナス思考と超プラス思考を行ったり来たり、嫌な記憶をすぐに思い出すのに嫌なことはすぐに忘れる、人を避けるのに浅い人付き合いは好きという性格でした。


 そんな彼の行動は、「人と違うことをやるけど、社会のルールは守るんだ!」です。


 この彼の言葉は、私自身が支援計画を策定する際の指標になるものです。


 支援者が課題とすることと本人から見た支援のありかたにズレが生じると支援はうまくいきません。

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