第41話 お伽話

その日は色々な事があって家に帰って来た。

そに日の夜、ベッドで寝る準備をしているとネグリジェに着替えたソフィーが私の服の裾を引っ張ってきた。


「どうしたの?」


「ママ、今日見た大きいのってなに?」


今日見たもの…………………あの龍のことを言っているだろう。寝るまでにはまだまだ時間がある。ちょうどいいし、少しおとぎ話をしてあげよう。



◆ ◆ ◆


これは世界創造と龍のお話


何も無い虚空に創造と破壊を司る二柱の神様が【世界】を創り出した。神様は世界の果てに永遠に絶えることのないエネルギーを生み出す惑星を創造した。


その後、神様は世界に【生命の素】をばら撒いた。しかし幾星霜経ってもその世界に生命が灯る事は無かった。二柱の神はここだけを見るわけにはいかない、そのため自分達の役割を振り分ける為に7体の神管理者を創り出して自分達の代わりにこの世界に生命を灯す為の力を与えた。


生命と力を与えられた神々管理者のうちの一柱の神は絶対神の願いに応える為に世界に絶対神のばら撒いた【生命の素】に適応する【魔力】ばら撒いた。


そしてその数億年後、世界に初めての生き物である【魔物】が誕生した。その魔物達の誕生をきっかけに次々に沢山の、様々な魔物が誕生した。


生命が誕生してまた数億年世界には数多の魔物が生き、新種の誕生と絶滅を繰り返した。その頃の魔物は現代に生きる魔物よりも遥かに強く、生きる為に必要なのは魔力だけだった。そのため魔物はより強く、より多くの子孫を残す為に巨大化し始めた。


そんな時、この世界に創造主の二柱の神が再び降臨した。創造主は世界の現状を見て素晴らしく感激し、神々は管理者に褒美をつかわすことにした。


それを聞いた管理者はみな一斉に


『我々にも世界で暮らす権利を』


管理者はそう創造主に求めた。それを創造主は


『無限の命を捨て、有限の命に生まれ変わりたい』


と捉えた。創造主は管理者に問うた


『なぜ汝らは無限を捨て有限を求めるのか』


その創造主問いに管理者の一柱が


『我々は幾星霜の時を彼らと過ごしました。その間に我々は気づいてしまったのです。有限であることの素晴らしさ、そして、果ての無い哀れさ………に』


それを聞いた創造主は管理者の願いを聞き入れ創造主は直々に魔物の体を想像してそこに管理者の魂を入れ込んだ。創造主は世界でも頂点でいられるように他の世界で圧倒的な力を誇る【龍】の体を創造した。


竜の体を手に入れた管理者は元々の力をそのまま竜の体に引き継ぎ、今度は実際の魔物として【管理者】は頂点に君臨したのだった。


その後、それぞれの龍は7つの属性の魔力を創造し、それに属する魔物が誕生していった。


◆ ◆ ◆


「これがこの世界のに伝わってる誕生のおとぎ話」


私が話している間、ソフィーは静かにずっと聞いてくれていた。


「ふ〜ん…………じゃあ今日会ったのも神様なの?」


「どうなんだろうねぇ、あくまでこれは昔の人が書いたものだから真実性があるかないか言ったら……………ちょっと微妙だよね」


「………………?ほんとにいるからさっきの龍も名前がわかってるんじゃないの?」


「う〜んと、それは違うの、本当にこの世界には7体の龍は存在するの。ただ、それが神様かどうかはわからないって話。………………ただね、私達は幸運なのよ、だって、龍に会いたいと思ってる人は世界中にいるの。けど、その中で会えた人はいるかどうかわからないの」


「へ〜 じゃあソフィー達ってすごいんだね!」


「そうね。この思い出は大切にしていきましょう」


「うん!…………………ふわぁ〜あ……………」


「あらあら、もうこんな時間。じゃあもう寝ましょうか」


「うん、おやすみ〜」


「おやすみ、ソフィー」


【???視点】


『我々の…………………………主…………………………あと………………………少し』

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