この気持ちが雪と一緒に溶けたら。

影山京夜

言えない私の気持ち

 高校生の私、永峰凪沙(ながみねなぎさ)には好きな先輩がいる。2年生の皆から人気の唐橋玲(からばしれい)先輩。(男)

好きになったのはある蝉が煩くて耳を塞ぎたくなる日の4時限目が移動教室で後10分だからと向かっていた時。

半分くらい移動して筆箱を落としたことに気がついてた。探してたら遅れるかもと迷ってたら玲先輩が颯爽と現れた。

そして、「これ、君のでしょ」と声を掛けられた。

「俺も移動教室で時間ヤバイから」と行ってしまった。

格好良かったー。一目惚れだった。

その日から私は玲先輩を見ると目で追ってた。

半年後ある日の放課後に準備を終えて帰ろうとしてると玲先輩らしき声が廊下から聞こえた。

その場所を見るともこもこのマフラーの女性から誘われている所だった。

先輩が「おう、いいよー」と返事していた。

何故か少し後ろを着いて行った。

その後の会話からいつも一緒に帰ってるだろうことに気がついた。

話し方からしてなくとなく彼女っぽい気がした。

諦めることは出来ないけど。

私は好きだなんて伝えられない。

ふと窓の外を見ると雪が沢山降ってきてる。

落ちては溶けてを繰り返してる。

あー私の気持ちも雪と一緒に溶けて消えたらいいのにな・・・。

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この気持ちが雪と一緒に溶けたら。 影山京夜 @kageyamakyoya831

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