第12話 淡い恋心
ローズマリィはシスター見習いとして教会で働く事になった
「今日から貴方はシスターローザと呼ばれる事になります。心して神に尽くす事を誓いなさい…」
「はい…」
聖職者のローブに身を包んだローズマリィは気が引き締まる思いがするのだった
日々の雑用の傍ら法術の勉強も欠かさず行った
そんなローズマリィを熱い眼差しで見つめるリンデロイだった
リンデロイは森の奥で採取した珍しい花や植物をローズマリィに持って帰るようになっていった
「今日はこんなものを見つけたんだ…気に入ってくれると良いんだけど…」
照れくさそうに可愛らしい花を手渡すリンデロイにローズマリィは笑顔で答えた
「まぁ綺麗なお花…いつもありがとうリンデ」
リンデと呼ばれてほんのり顔を赤らめるリンデロイであった
そんな様子を見て神父は考え深げな顔をしていた
(これは…リンデロイが恋を?彼も心を開ける相手が出来たと思って良さそうですね…)
そんなリンデロイの思いを知ってか知らずかローズマリィは教会での生活を満喫していた
「剣の稽古をしたいんだけど僕はどうすれば良いの?」
ある日ディオンが神父にそう聞いていた
「そうですねぇ…リンデロイなら良い場所を知っているのでは無いでしょうか?」
「リンデさん〜剣の稽古をするのに良い場所教えて下さい!」
そう聞かれたリンデロイはディオンを連れて森の中のとある場所に向かった
そこは少し開けた場所で剣を振るうには充分な広さがある場所だった
「ここなら充分に剣を振れるはずだ…思う存分やると良い」
「ありがとうリンデさん!」
ディオンは剣の稽古をしながらリンデロイに問いかけた
「リンデさんは姉さんの事が好きなの?」
突然の問いかけに驚いたリンデロイは取り乱した
「な…何でそんな事を…いや…あの…」
「やっぱりそうなんだね…別にちょっと気になっただけだよ…」
焦るリンデロイにディオンは落ち着いた様子でこう告げた
「…リンデさんになら姉さんの事任せても良いかなぁ…姉さんも満更でもなさそうだし…僕もその方が安心出来るからね」
ディオンはそう言って笑顔を見せるのだった
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