第10話 一目惚れ

最果ての教会へと辿り着いた神父とリンデロイは子供達をシスターの待機部屋へ連れて行った



「まぁ神父様一体どうされたのですか?その子供達は?」


出迎えたシスターは驚きを隠せなかった


「この子達を保護しました…これからはこの教会で暮らす事になると思います。お世話の方をお願いしますね」


事情を聞いたシスターは二つ返事で快諾した



ベッドに寝かされたローズマリィを見たリンデロイは彼女の容姿に目を奪われていた



(なんて美しい少女だろう…何だか胸が熱くなってくる…何だろうこの湧き上がってくる感情は?)



初めての感情に戸惑いを覚えたリンデロイだった



数時間後…



「…ここは何処かしら?」



目を覚ましたローズマリィは知らない場所に居る事に少し戸惑っていた


「…そうだったわ…私はミネルヴァ様と一緒にディオンやエルフィナ、王子様と王女様と共に逃げて来たんだったわ…」



そう思いだしていると不意にドアが開く音がした



「あっ姉さん!気がついたんだね!良かった」



声をかけてきたのは弟のディオンだった



「エルフィナも起きてシスターの所に居るよ。王子様と王女様も一緒だよ」



それを聞いたローズマリィはホッと安堵の表現を浮かべた



「お目覚めのようだね…気分はどうだい?」



ディオンの後方からリンデロイが声をかけてきた


「ここは最果ての教会…魔物の群れに襲われる事もない場所だ…安心して」



リンデロイは優しく宥めるように更に声をかけた



「ありがとう…私はローズマリィよ。貴方は?」



「リンデロイだ…宜しくローズマリィ…」



リンデロイは少し照れたような様子でそう答えた






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