6/6 クランク長について

 今回はちょっと自転車の専門的な事になっちゃうんだけど、4/17に書いたエッセイでクランク長の事に触れたから、ここに入れる事にした。


 あの時は膝を曲げられる角度が足りなくて、昔乗っていた黒ルビーと名付けた自転車を150ミリの短いクランクに変えてもらって乗り始めた時だった。

 数年前に膝を痛めた時に提供して頂いた"ラ・クランク"というそのクランクは正に俺の救世主。

 ラ・クランク様々だ!


 あれから1ヶ月半くらい黒ルビーに乗り続けていた。


 現在乗っているピンクパンサーと名付けた愛車は165ミリのクランクが付いていたのだけど、それを160ミリのエライリー(パワーメーター付き)に変えてもらった。

 現在は膝に関しては160ミリで問題なく走れるようになっている。


 自分で交換はできないから、旦那にやってもらうんだけど、このクランクを変える事が何とも厄介な作業なのだ。

 短いクランクは限られたメーカーの物しかなく、自転車の形状とクランクの形状が合わない物が多いらしい。取り付けの際に別に部品が必要だったり、付いても相性が悪くて変速に問題が出たり‥‥‥。

 安い物ではないから色々と試してみる事もできないし。

 で、色々と調べてもらって、めでたく理想的なクランクとギアが付いたのだった。


 なぜ160ミリにしたかって言うと、膝への負担を考えた事は勿論、それは別としてもそのくらいの長さが一番自分のパワーをうまく引き出してくれるんじゃないかって思ったから。

 レースは長めのヒルクライムがメイン。普段は平地よりもアップダウンや上りが多めの地形を走る事が多いって事をふまえて。

 長いクランク、短いクランク、それぞれ得意分野不得意分野がある。




 150ミリが付いた黒ルビーと160ミリが付いたピンクパンサー。

 自転車が違うから比較できない所もあるけれど、クランクの長さについて自分なりに感じた事を書いておこうと思う。

 因みに俺の身長は156センチ。



 150ミリは?

 何と言っても、膝の曲げ角、股関節の曲げ角が小さくてすむ。サドルを少し上げられる。前傾も取りやすくなり、自分に合ったポジションは出しやすい感じ。

 チビはMTBの29インチよりも26インチの方がポジションは出るけど、レースで速く走る事を求めるなら29に乗りたいって感じと似ている。


 ペダリングに遊びがなくなる感じ。ダイレクト感は気持ち良く、平地はグルグル回しやすく気持ち良い。速く走れているかは分からないけど気持ちは良い。


 上りはグーって踏むんじゃなくてちょっと踏めば良い(短い時間)感じなんだけど、大きな力が必要。これは正にテコの原理だ。体幹、特に腹、尻の強さが求められる感じがする。

 力、足りねーって感じがする。

 でも、体幹を使って鍛えるトレーニングとして短いクランクを使う事は有効かもって思う。



 160ミリに乗り換えた印象は?

 ピンクパンサーは黒ルビーより重量が随分と軽いからだと思うけどとにかく軽い。

 そこを抜きに考えるのは難しくもあるけど、走りのリズムはかなり違う。

 160ミリでも膝に問題ないのが何より。


 150ミリに身体が馴染んでいるからだと思うけど、160ミリより長いと持て余してしまいそうな気がする。

 ペダリングに少し遊びを感じる分、上りでは特にタメを使えるっていうか、少し勢いをつけて力を入れられる感じ。長く踏んでる分進んでいる感じがする。

 実際は同じギアを使っていれば進む距離は同じはずだから、少し重いギアを使えてるって事かな。


 乗り換えて、ここの所30分を切れなかった峠が29分を切れた。

 バイクの差が大きいと思うけど、走っていてペダルを回す感覚は随分と楽だ。

 ダンシングも進む感じがする。


 あと、150ミリで乗ってるより身体の歪みを感じた。右半身が詰まってるな〜っていうのをすごく感じたから、早速E先生に身体を診てほしくなって予約を入れた。


 速さを求めず、ゆっくり楽しく走るなら軽いギアを使って150ミリのクランクを使った方が良いのかもしれない。


 この身長ならこのクランク長が良いって物はなくて、ひとりひとり身体も違えば求める走りも違うから、自分にとってベストな物を見つけるのはなかなか難しいと思う。



 秋に痛みが出る前から実の所、165ミリより少し短い方が良いように思っていたけど、何せ短いクランクは限られた物しかなくて交換が大変だし、重量も増やしたくないから、まあ仕方ないと思っていたんだ。

 今回はより必要性を感じての交換を上手くやってもらえたから、以前より好む物に変更できたって事。


 長々書いちゃったけど、クランク長の議論が盛んな今だから、1つの参考になればと思うし、自分自身への覚え書きの為にも書いておいた。

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