第27話 犯人の特徴

チャイムがなり5分が経つ、ウサギのお面を被った女子生徒3人と熊のお面の男子生徒1人。見張り役男1人が外を見ている。鞄の中を物色している。4人は財布を取り出すと中から札を何枚か引き抜いていた。犯行時間としては約7分で終わらせていた。


「男子の方も同じ様でしたよね。同じやり方で。この動画を見た限りでは犯行グループは最低でも5人はいるって事ですよね。」


「そうだよね。もしかしたらもっと多いかもしれないし。」


「この人達がもしテストの売買に絡んでいたらここで捕まえて暴露した所で黒幕まで行けるかね。」


「そうなんですよね。そこが難しい所で…ひとまず誰か1人捕まえてその人をスパイにして泳がせますかね。」


「あ、多聞お前がこの中に入ってスパイになれば良いじゃん。」


「嫌ですよ。だってお金盗むんでしょ。警察の潜入捜査なら罪にならないけど、勝手にやってるだけだから俺犯罪者になるじゃないですか!」


「そうか、確かにそうだよな。」


「この人達特定出来そうかな?なんか特徴のある人いる?」


「よし、もう一度見直そう。一人一人メモして行こう。」


「入り口のドアの高さを考えると身長はなんとなくわかるな。」


「何も身につけてないかね…時計とか…靴は上履きだから同じだし。名前までは拡大しても見えないな。2文字とかそんなぐらいしか分からない。」


「女子の方は…長いね髪、肩下10cmぐらいあるかも。何か特徴的なもの…あ、ポッケから携帯のストラップ出てない?拡大できる?」

 拡大すると赤いハートがぶる下がっている。


「この携帯を持っている子なら探せるかも…ただ全学年から探すんだよね…大変だぁ。気が遠くなる話だね。」


 結局わかったのは、


 男子A→身長175㎝前後 短髪 

 男子B→身長165㎝前後 少し長めの髪


 女子A→身長155㎝前後 ストレートロング 

 女子B→身長155㎝前後 セミロング 赤いハートのストラップ

 女子C→身長160㎝前後 セミロング


「こんなもんしか特徴的には分からないですね。」


「あとはこの時間帯にいなかった生徒を探さないと。5人も抜けているんだからすぐ分かるよな。」


「それは吉田先生に探ってもらいましょう。」


「こういう時に先生が味方だと助かるね。」


「そうですね。あとはこちらでも赤いハートのストラップ見つけて、やり方は悪いですがこちらに引き込んでスパイになってもらいましょう。」


「俺たちが絡んでると知られたらまずいんじゃないの?」


「その辺はバイトを頼んでピヨコラになり切ってもらいます。お金で動く人はいっぱいいるんで。」


「マジかよ。多聞お前いつの間にそんな人と知り合いになったんだよ。」


「まあ、お金に困っている人は沢山いるんで。その中でも本当に困っている人に頼みます。あとこれから体育の時間は更衣室で着替えて貴重品はロッカーに入れるように周りの人にも言ってください。」

 

 多聞は敵に回したら怖いやつかもしれないと、木佐は改めて思った。お金って怖い…。


「俺はとりあえずメモの所にメールしてみます。」


動画を見終わり、なんやかんや話していたら午前3時になってしまった。木佐先輩はそこで寝ているが、真由先輩をここで寝かすわけにもいかないので自分の寝室を貸した。今度寝る部屋を作っておく必要があるかもな。


 大騒ぎしてあっという間に2人とも寝てしまった。自分は眠いのを通り越し目が覚めてしまったのでメモの相手にメールをする事にした。


「初めまして。興味があったのでメールしました。本当に助けてもらえるんでしょうか?成績が下がり親からも文句を言われて、辛いです。連絡をください。」


 いずれこういう時のために契約しておいた携帯電話からメールを入れた。明日あたりには連絡が来るだろう。とりあえず寝ないと…急に眠気が襲ってきて倒れ込むように寝てしまった。


 朝6時半に目が覚めた真由は学校へ行くのにシャワーを浴びたくて持ってきた着替えを持ち、浴室へ向かった。勝手に使って良いと言われていたし…いいよね。


 居間の横の廊下を通り過ぎようとした所で、木佐君と多聞君が寝ているのが見えた。木佐君がすごい寝方をしていて毛布がずれていたので直してあげようと近づいた。


 横を見ると多聞君が寝ていたがこれはまた正反対に綺麗な寝相だ。


 メガネもなく前髪が上に上がっていたので、いつも隠されていた顔が見えた。え…多聞君ってこんなに綺麗な顔してたんだ。これは素顔を知ったらかなりモテるかも。ちょっと隠しておきたい気分になった。毛布を直すとそのまま浴室へ向かった。


 真由は支度を終え居間を覗くとまだ2人とも寝ている。起こすか…。


 携帯のアラームを最大にし流した。木佐はすぐに起きたが多聞は起きる気配がない。仕方なく揺り起こす。


「朝だよ。学校遅れるよ。」


「起きるのキツイ。」多聞はゆっくりと目を開ける。起きたてで見えていないのか。目を擦りながら


「真由先輩ですよね。すいません朝は目がぼやけてよく見えなくて。起きるの早いですね。」と私の方を見た。


 ヤバイ…可愛い。それに反してはだけたシャツからみえる胸元が色っぽい。


「わ、私もう用意が終わったから先に出るからね。早くしないと遅刻するよ」と言い家を飛び出た。あれはまずい…ギャップ萌え。


 真由はドキドキしながら学校へ向かった。

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