第9話 隔離場所
沙里奈「花柳院くんを最低でも半年間、どこかへ隔離してあげなくちゃならないんだけど、どの場所が一番適切だと思う?」
早苗「体育館なんてどうかしら?」
沙里奈「体育館?」
早苗「そう、体育館。全ての始まりの場所でもあるし、ちょうど良い。まあ、ちゃんとした理由はもちろんあるわ。花柳院が凶暴化した後、彼の経過を観察したり、場合によっては食糧なんかも分析して対応、届けなくちゃいけない。そうなったときは、体育館の裏口から入って、そのまま2階に直通の階段を登って上から投げ入れて差し入れたり、観察することが、体育館なら可能って訳」
沙里奈「それは、名案だと思うわ。みんなはどうかしら?」
明梨「私も早苗に賛成です」
愛美「私も」
(早苗)
そりゃそうよ。これ以上の案は、多分ないわ。
てか、沙里奈とかいう女、よそ者なのに自然にリーダーシップとっちゃってなんかムカつくわ。まあ、今のところは適切な指示だし、一応1個先輩で、且つ私の目指してた大学に進むことも決まってた学のある奴だから飲み込んであげるわ。
それよりも、あの愛美、今も前からもほんと変わんないわね。ずっと明梨から離れずに行動して。ちょっとは、自分で考えて自立して動いたり発言したりしなさいよ。ああ、まじでムカついてきた。
沙里奈「花柳院くん、体育館でまずは半年間、君を隔離する。監督責任者は、私。どうかな、問題ないかな?」
花柳院「はい、全然大丈夫っす」
沙里奈「はい、それじゃあこの決定事項は、明日実行に移します。」
紗耶香「えっ、明日ですか?少し急ぎ過ぎでは?」
沙里奈「そうかしら?ただでさえ半年間を要すると思われてるのに、本当だったら今日即決行したいところだったのを諦めてるくらいよ。体育館が安全な状態なのは、もう分かってる。あとは、全員であの場所で再度、花柳院くんを隔離している間にどうお世話するかを話し合うだけ、そうじゃないかしら?」
紗耶香「そう、だけど」
早苗「早めに決行することは、とても重要だと私も思います。この学校に半年間生活することだって、まだ保証されるに足らないこと、それを今、事実上やり通すことにしてるわけよ。だったら早く始めなきゃだと、私は思うよ」
紗耶香「そうね、、、」
沙里奈「はい、それじゃあ明日、体育館にお昼頃までに集まって、みんなが納得するまで対策を話し合いましょう。解散です。」
(早苗)
紗耶香って女、クールで美人な女で、なんだか意思決定早そうに思えたげど、意外にも優柔不断というか、慎重型なのね、意外。
さて、明日はなかなか緊張する日になりそうね。早いところ寝ましょう。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます