ダイソン球が完成した。

周りの惑星をいくつも潰し、ようやく材料を確保して完成させたのだ。

エネルギーを充分以上に蓄える為、昼にも関わらず夜になる現象を起こす。

しかし、10分以上夜にすることはない。

その時間を超えると、今度は故郷の星が凍結し住める環境ではなくなるからだ。

決められた日時にだけ起こす。

最初こそ誰もが気味悪がったが、今では当たり前の風景になっていた。

当たり前と思っているのは案外自分だけだったりする。

戦争が起きた。

奴らは勘違いした。

とある兵器を縛る原則がある。

持たす、作らず、持ち込まず

それは平和の為にあるのだと。

否、それは吠えている。

その兵器を雑魚だと罵る為に、そんなものでは抑止力足り得ないと内外に示す為に。

神が隠れ、世界は夜に包まれる。

故郷は凍結し、生き残った勝者は別の惑星に移住した。

〈終〉

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