夜明け
暫く投稿が空いてしまった。が全くサボっていた訳ではない。連載中の作品の扱いとか新作の内容を考えていたのだ。さてこの掌編は空港にて書いているのだが、書きながらまさに夜明けを目にしている。ラウンジにて腰を下ろした時、滑走路に伸びる誘導灯の列と遠くに見えるマンションの廊下のライトが、濃藍の闇の中で小刻みに揺れている。飛行機からの熱い排気ガスがそうさせている。一、二分経って目を挙げると、外はもう白んでいる。生憎雲が厚く、朝日は拝めなさそうだ。
空が明るくなるのに連れて徐々にラウンジも活気を得ていく。どこぞの企業の重役と思しき白髪の紳士二人組、初老の女性と一人の若い黒人男性、そして若い男性たち。大学のゼミだろうか。いずれにしても早朝から元気なものである。六時過ぎから書き始めて今や六時半前、先ほどから舟を漕いでいた通路を挟んで隣の女性は遂に寝落ちたらしい。搭乗に遅れないといいのだが。各々の一日が始まる。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます