　会社の先輩が最近サウナに行っている。しきりにサウナいいぞって勧めてくるこのお方、つい最近ある事実を知ったらしい。サウナと適度な運動は同じ効果を持っているということだった。つまりサウナに入って心拍数が上がり、血行と発汗が促進されるのは、適度な運動によっても同じ効果を得られるというものである。好んでやる人が少ないだけで、それならお金をかけずにできる運動の方がいいんじゃね、と話していた。それはそうだが意外と考えない話である。

　つまり運動の時間をサウナの利用料というお金で買っており、ここに等価交換が働いている。時間とお金のどちらを取るかという話だ。私はお金を取ることが多い。時間がかかっても、そこに余分にお金が発生しないならそれでよくない？　という、貧乏性の典型みたいなもんである。しかしそれが上手く作用するケースも多い。地下鉄の代わりにシェアサイクルで仕事から帰る時、景色をゆっくり眺めている時間は、特にそう思う。