第6話 秘策

 評価、応援してくださった方ありがとうございます。評価、応援が筆者の励みになってます。

 明がクエスト進行のために家を飛び出したところから始まります。

―――――――――――




『保持者様、クエストを進めると言ってもこんなにも早くからでなくとも良かったのではないのでしょうか?』


『ふふふ、ある秘策を思いついてだな…』


『そうですか…。では、何で走っているんですか?』


 そう、今僕は朝早くから起き走っている。


『それが、秘策なんだよ…。そう!秘策とは早朝にランニングして朝の爽やかな雰囲気でお手伝いさせてもらおう作戦だ!』


『名前、どうにかならなかったんですか?』


『…名前は置いておくとして、今は春休みなんだけどさ、長期休暇の朝ってボランティアとかよくやるでしょ?その中に、お手伝いとして入らさせてもらえば良いじゃんって思って。ボランティアだと人手は幾らでも必要だろうし、それにさ、ボランティアって集団でやるものじゃん?だからさ、一つのボランティア集団を助けるだけでもしかしたらクエスト達成できるかもでしょ?』


『確かに…できるようですね。成程、しっかりと考えられているのですね』


『でしょ?それに、ボランティアしている人たちに出会えなくても時間はまだあるからね。』


「よしっ、まずはボランティアが居そうな堤防沿いに行ってみようか!」





―――――――――





「良っし、着いたぞぉー」


 少しでも速く着こうと思い走ってきたため、息を切らしながら堤防上から周りを見渡す。

 元々、今日は快晴ということも相まって爽やかな朝の空気に雄大な青い海に心地よい解放感を感じる。


「うわぁ、これは気分良くなるなぁ~」


『本来の目的を忘れないでくださいよ?』


 おっとそうだった。眼下にある海岸を見て、ボランティアを探しながら堤防に沿って歩いて行こうか…

 歩いていると直ぐにそれらしき団体の影が見えてくる。


「…」


『どうしたのですか?声を掛けましょうよ』


(きっ昨日みたいに迷惑にならないかな?ドっどうやって声かけよう?第一声から手伝いましょうか?って言うか?いや、それはおかしい。なら、ボランティアですか?良いですね、お手伝いします。いやこれだと…)


『…者様?保持者様?はぁ…』


『キィィィィッッッ』


「うわっ!何?今の音」

 

 突如、生理的悪寒のする音によって僕の思考は遮られる。


『保持者様が思考の海に沈んでしまわれたので、黒板を爪で引っ掻く音のイメージを送り付けただけです』


『あぁ、ごめん。で、何?』


『いえ、昨日手に入れられたスキルを使われてみてはどうです?』


 昨日?あぁ!あれか!

 スキルを手に入れた事よりもお婆さんに言われたことの方が衝撃的だったからなぁ~。あと、あのタイミングでスキル入手ですってなっても何の嫌がらせだよ!ってなるだけでしょ。


『でもあれってどうやって使うんだ?』


『困っている人は居ないかぁ~と意識するんです。そうしたら、なんとな~くイメージが浮かび上がってくるはずです。後、一度発動すると常時探知することが可能なようですね』


『何てふわっとした説明なんだ…』


 ん~と?困っている方~、困っている方はいませんかぁ~?…ホントにこれでいいのか?


『保持者様、それは違いますよ。ふわっとしているのは説明じゃなくてスキルなんですよ。私はしかっりと説明できているんです。そもそもスキルの効果がふわっとした内容なんd「おっ!できた?」……………』


 何か困ってそうだなぁ~、助けが必要そうだなぁ~ってのが何となく伝わってくる!

 んー?何て言うんだろう?こう、お風呂に入っている時とか誰も居ない空間に視線を感じるとかそういった感覚に似てるかも?でも、それよりかはもっとハッキリと助けてくれーっていうのがつたわってくるな。


『このスキル、色々とふわってしてるけど効果はしっかりしてるぞ。思念だっけ?がよく伝わってくるよ』


『…それは、良かったですね。それで、ボランティアの人は困ってそうなんですか?』


『ちょっと、待ってね』


 ボランティアの人達は~?

 うーん、困ってそうな感じがしてくるね。


「声、かけてみるか」




――――――――――




 ボランティアの集団に近づいてみると周りに指示をしながらゴミを拾っている50代ぐらいの男の人がいる。

 

(ゴミ拾いのボランティアかぁ~。あの皆に指示出してる人がボランティアのリーダーなのかな?)


 その男の人に近づき、声を掛けてボランティアにお手伝いとして入れてくれないかと言うと快く承諾してくれた。



―(ボランティア活動中は省略)―




 あれから結局、お昼頃まで海岸の清掃をしてそのままボランティア集団と混じって休憩をしていた。

 すると、最初に声を掛けたリーダーらしき男の人――彼の名前は山田 雄太郎と言って、実際にこのボランティアの主催者だったようだ。――が近づいてきてお茶を渡してくれた。


「手伝ってくれてありがとうねー。これ、ほんのちょっとしたお礼だよ。ボランティアは少しでも人手が必要だから助かったよ」


「あっありがとうございます?こっ、こちらも楽しかったです。ハイ」


「アハハ、また機会があったら参加してくれ」


『《クエスト》「人助け」が達成されました。

報酬として、派生スキル 「診察コンソルテイション」を入手しました。

《ボーナスクエスト》「もっと、人助け」が発生しました。

 残り時間 47h 59m 59s の間に見知らぬ人を15人助けなさい。 (34/15)

 なお、報酬は新たなスキルです。この情報はいつでも確認できるようになっております。

《ボーナスクエスト》「もっと、人助け」が達成されました。

報酬として、派生スキル 「メディキット作成」を入手しました』


 どうやら、僕の思惑どうり事を進めれたようだ。

 お釣りもきたし、感謝もされたし一歩踏み出してみてよかったなぁ~。




―――――――

 主人公が恐らくこの作品で最も重要なスキル2を手に入れました。

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