第6話

このことは、僕たちにとって、最高の思い出であり最悪の思い出でもある。

妊娠。

まぁ、25の時に式は挙げずに届けだけ出して晴れて「夫婦」になったので懐妊は、必然かな?

持病があるので、避妊はしていたのだけど、当たらないでいい所で当たりやがる。

いろんな病院で診察を受けながら意見を聞き2人でよく考えて、考えて、考えぬいて、出産の方向に舵をきった。彼女、喜んだなぁ。それこそ涙流してさ。

勿論、僕も嬉しかったけどね、手放しでは喜べないよね、やっぱり。

ここでも出てきやがる。そう。持病だ。

「てんかん」ってね、薬で抑えている。しかも大量の。

胎児に影響を与える可能性大。

そのうえ、非定期的にやってくる発作。

薬で抑えてはいるが、抑えきれていないのだ。

まぁ、普通の人は、てんかん発作など見る事は無いだろうなぁ。きっとビックリを通り越して衝撃を受けるだろうな。

発作事態は、2~3分くらいでおさまるのだけれど、その間呼吸が停まるのだ。

これも胎児にはよくないよね。

そのうえ、発作をおこすと、意識がとぶので所構わず倒れる。

無論、胎児には、よくないよね。

でもね、僕も彼女も赤ちゃんも頑張って半年過ぎた頃異変が起こったんだ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る