バウンダリ編 第4章 第07話 魔素
魔法兵士化計画、そこから、軍による各ダンジョンへの猛侵攻が開始された、前回に氾濫を起こしたダンジョンを中心に隊を編成し攻略をしていく。
導人の進言により、深深度では普通の火とか水魔法では歯が立たないため、光魔法を中心に鍛えなおした。
これが、功を奏したのかいくつかの浅いダンジョンが攻略された。
これは、世界初で希望となった。
いままで、浅いダンジョンは最終ボスが特別に強く、倒すことができずにいた、そのボスを、鍛えられた隊員たちは力で圧倒したとリポートが上がって来た。
そして、ボスが倒されたダンジョンは、モンスターの再発生が止まり、深い階層から順に消滅していくことが発見された。
掃滅する時間はかなり幅があるが消滅する前には、薄明りのあるダンジョンが徐々に暗くなっていくためタイミングが計れるとの情報も上がって来た。
さすがに、ここまでくると情報が広がり始め、世界中から情報開示の要請が外務担当のチャンネルを通じやってくるようになった。
その問いに、オルタスは国として魔素を利用しているとだけ回答をした。
世界中で魔素とはなんだと論争が発生したが、物理現象に影響を与えることのできるエネルギーの一種とだけ情報が、どこかの研究所から発信された。
するとその情報にD因子の研究機関が飛びついた、長年の概念だけだった物が軍事用とはいえ利用されていることが分かり、にわかに色めき立ち発見しようと開発が開始された。
ただまあ、発見できるかどうかは別の話だが・・・
導人はその頃、まことを含め身内ともいえる仲良しグループで、黒い霧を纏ったモンスターに対する魔法を何とかできないかと相談していた。
黒い霧は、深深度のモンスターはほぼ全部のモンスターが纏っており、普通属性の魔法ははじかれる、霧に触った場合一気に力と体力が持っていかれ、気力も失う・・・導人達はひそかにニート製造因子と呼んでいる。
これは、戦闘中に黒い霧を浴びた兵士が、その後数週間にわたり無気力となり、部屋から出てこず、何もできない・・・何もしたくない・・・仕事なんかいやだ・・・の状態が続くためである。
黒い霧はそういう面を持つ一方、物事に不満を持つ人間には栄養剤的効果がある、隊の中でいじめられていた隊員が、霧に触れた瞬間恨み言を叫びながら味方に銃を乱射したこともあった。
とうぜん、ダンジョンに入っている隊員は、常時身体強化と物理フィールドを体の表面に展開しているため、銃程度は何だよ痛いな~で済むため問題にならなかったが、この症状も数週間にわたり収まらなかった。
当然、その中で悪魔祓いや浄化の話も出たが、イメージ的に漠然としておりしかもみんなが若く興味もなかったために深く議論されることは無かった。
そんな中でも、快挙と言える実績を特殊攻撃M師団は積み上げていく、190階層を越えあの悲しい事故があってから3年で200層制覇を念頭にして、隊員皆が気を引き締め邁進していたそしてついに200階のドアの前にたどり着く・・・
その報告は、地上の山本大佐に伝えられ攻略についての情報が集められてきた。
190階層を超えてからは、モンスターは強力になり本来国の伝承には出てこないケルベロス、オルトロス、ヒュドラー、キマイラ、ラードーンなどが単体または複数で出現してきていた。
隊員たちは、この頃になるとある程度マニュアル化した退治方法を共有し、ハメ技を駆使していた。
そのおかげで補給部隊もここまで安全に到達ができるようになっていた。
準備を整えた後、決死の思いで200階の扉が開かれた、まず自動偵察用のマシンが送り込まれ中の映像と空間の気体サンプルが採取される。
気体は分析後、毒性なしの回答とその後に映像を確認した、山本達幹部は絶句をした、全長は不明だが黒い霧を纏い神獣とは思えないまがまがしい雰囲気をまとい浮かんでいた。
「竜は水と雷を司る神獣だったよな?」
誰かが誰とは無く場に問いかける。
「ああ確かそうだった、神との闘いか・・・どうやって対応するかが問題だよな」
「一応魔法は全属性のテストはするとのことだ」
「効くか? 最近のはすべて光のみ有効となっている」
「物理は・・・もう駄目だよな・・・浅い階数でも1ケタ台まででそこからは魔法しかだめだ、その証拠にうち以外の国はいまだに20階あたりのままだろう?」
「そうだな・・・」
「どこかが、自称核爆弾を使ってみたんだろう?」
「ああ効かなかったらしいな、性能自体は分裂を始めればいいだけなんだが、あの国だからな」
「そういえばその隣も、変なことしていたがどうなったんだ?」
「独自の研究でモンスターは太陽光に弱いのが分かったから、太陽光を光ファイバーで集めてレーザーを作るっていうやつだな、確か使ったファイバーがダンジョンなんで曲がりの部分で損失が大きくて話にならなかったから、作るとか作り直すとか聞いたな」
「モンスターって氾濫時に普通に歩いているよな」
「まあ地域性があるのかもしれんが」
モンスターの種類が竜だったことは、すぐに導人にも連絡が来たが、まずは隊の方で一当たりしてみるようだ、何かわかったら、もしくは歯が立たなかったら連絡しますとのことだった。
「ねえ、まこと・・・相手は竜だって・・・火を噴くかな?」
「ドラゴンじゃなくて、竜なんでしょう? そしたら、水と雷を司る神様・・・神獣よ」
「神獣か・・・倒していいのかね」
「黒い霧纏っているみたいだからいいんじゃない?」
「・・・そうだね」
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