コミカル調のタイトルに反して、重厚な設定と深いテーマで魅せる作品
- ★★★ Excellent!!!
最初にタイトルを見たとき、こんな作品とは全然思いませんでした。
最も印象的なのは扱うテーマの深さです。南北戦争の表側は奴隷制を巡る対立、だがその裏には先住民族がこの戦争とどう関わるか、この機で自分たちの待遇改善を訴えるべきか。次は凄惨な戦場医療の現実。女だから戦に出られないなら、せめて負傷兵の世話をしたいと思ったら、そこもまた地獄のような光景。そして最後に、戦争の終わり方について触れたことに本当に驚きです。敗者の無念と遺恨が残る限り、戦争は本当の意味で終わったとは言えません。取り上げられることが少ないそのテーマと正面から向き合ったのが、この作品の結末ですね。様々の意味で考えさせられた素晴らしい作品です。