概要
青年ラウルは、とある王国の城下町デリツィオーゾで天才料理人として名を馳せていた。
ある日、ラウルの店に身分の高そうな客が来店する。客はうまそうに「仔グリフォン肉のソテー」を平らげるが、客が連れていた毒見役は、その食材が実際には仔羊の肉であることを見破った。彼――「神の舌」を持つ天才毒見人レナートは、客がお忍びの国王であることを明かし、ラウルへ宮廷料理人になるよう迫る。
「羊とグリフォンの区別もつかない凡百の民のために、あなたは料理を作り続けるおつもりですか?」と。
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月刊コミックフラッパー10月号にてコミカライズしていただきました(漫画: さかいあい様)
2023/12/20~2024/02/08 11:00
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!読了後に「シェフを呼んでくれたまえ」と言いたくなる作品
オススメレビューを書くときに、読んですぐに熱狂のまま書く時と、読了後にしばしば思い出し後日「やっぱレビュー書こう」と思う時があり、本作は後者でした。
また、私は「小説を読むからには、その作品から何かしら驚かされたい」という欲求が強いタイプなのですが、本作は読み始めと読み終わりで、味がまったく味が変わります。
ブロマンス作品を好む読者が食べやすい前半パートと、作者の個性が発揮される後半パート。
前半と後半どちらも美味しいのですが、私はやはり物語のテイストが転調した後半からの味は作者独自のスパイスが効いていて、とても好きです。
小説と料理は通じるところが多いと思います。
本作はとても美味し…続きを読む - ★★★ Excellent!!!実力を認め合う天才同士の友情が、こんなにも尊いなんて。
客の望むものを届ける──それは商売において最も重要な技術だろう。
けれど、それが本物の天才を幸せにする方法かと言われると、僕は少し疑問を持ってしまう。
器用な天才は世の中と折り合いをつけながら、才能を還元している。けれど、どこかに孤独を抱えているようにも思うのだ。
本作の作者が天才か商売人かは凡人の僕には判別しかねる。
しかし、この作品を世の中に届けてくれた作者様に最大限の賛辞を贈りたい。
なぜなら、純粋に、面白かったからです。
男同士の関係で一番尊いこと。それは、才能がありつつもその才能故に周りから浮いて孤独な二人が、ある時出会って親友になることだと思うのです。
天才料理人ラウルは、…続きを読む - ★★★ Excellent!!!このタイトル回収は泣けます…
天才料理人ラウル、天才毒見人レナート。二人の天才が出会うところから、物語は始まります。
ラウルが国王に提供した料理の食材偽装を見抜いたレナートは、その弱みを握ってラウルを市井の料理人から、城の料理長へと引き上げます。その場面は、まさに天才同士の掛け合いといった印象であり、とても見応えがありました。
そして、物語は急展開を迎えます。そこまでに二人が積み上げた関係は、詳細には語られないのですが、精神的な深いつながりを感じさせるものであり、作品の結末がそれを見事に物語っていると感じました。
この作品は短編ですが、シリーズ作品がいくつも公開されており、二人の掛け合いをまた追ってみたい…そう思わ…続きを読む