アルカナディア

三流木青二斎無一門

001

 思い出した、これは幾度も繰り返した死だ。

 しかし、思い出した所で意味など無い。

 その斬撃は不可避であり、死は免れない。

 黄金に近しい稲妻を帯びた斬撃が我が身を切り裂く。

 胴体を、上半身と下半身を分断する一撃を受けた。

 そして、呆気も無く俺は死ぬのだ。

 そう……だ。


「―――さようなら、最愛の人」


 哀しい表情を浮かべながら、俺を殺した張本人が告げる。

 本当なら、俺はこのまま死んでしまうのだろうが。


「―――ああ、また逢おう」


 俺はそう呟いて、それと共に意識は喪う。

 これが俺のおわり、何とも呆気ないものだった。

 そして―――新たな人生が始まる。

 いや……繰り返される輪廻が、再び始まり出した。

 俺は、式崎しきざき荒哉あらやは……目を覚ました。



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